生きていくための糧

長女の私は、母親の愚痴聞き役だった。
父親への不満、舅・姑への悪口、近所の人への批判。腹黒い感情の全てを幼い私が受け止めなければならなかった。

「お母さん、あのね・・・」そういって話を聞いてもらった試しがない。
返事は「お母さんは大変なんだよ」だった。
母親を気の毒に思った私は、彼女の望む理想像を目指し、息苦しい子供時代を過ごした。

母親に甘えられない、聞いてもらえない寂しさ。それどころか、子供の私が母親の母親(祖母)として、母親に接してやらなければならない辛さ。
自分でいうのもなんだが、本当にかわいそうな子供だったと思う。

強さを求められる一方、守ってくれる存在のいない毎日の中で、嫌なことに出会うと、私は生きているのがイヤになり、自殺を企んだ。
私は誰かに守られる人生を求めてはいけないんだ。そう覚悟しない限り、今日一日を生きて行くのですら難しかった。

でも、ブログを通して、人の優しさに触れることが出来た。
いつだったか、消えてしまいそうになったとき、みずたまさんという方がとても優しい言葉をかけてくれた。
ご自分も大変な思いをされているのに、こんな私を励ましてくれた。

そして今、毎回★を押してくれるにごりゆさん。
命令口調の偉そうな文を書く私にそっと手を添えるように、読んだよの証を残してくれる。

ACの相談を寄せてくれた方々。
専門家でもなく、的外れなことを言ってしまう私に、一生懸命SOSを出してくれた。

58名の読者の皆さん。
へたくそで、小難しいことばかり言っているこの文を読もうとしてくれるなんて、有り難い存在だ。

確かに私は親に恵まれなかった。
親から温かい言葉を掛けられなかった。
けれど、こうやって小さな優しさをいただいて、今日を生きてる。
これから先、どんな辛いことがあるかわからないけど、いただいた優しさを糧に、なんとか生き抜けたらと思う。

心をかけてくださった皆様、本当にありがとう。