バカにしあう者同士協奏曲

まぁまぁ年を重ねた女性が発言小町にあげたトピックが、人間って自覚なく人をバカにするんだと感じられたので、取り上げてみたいと思います。

トピックはコチラ「一生ちやほやされたがる人へのアドバイス」
概要は、学歴・職歴がそう高くけど既婚者の「もてないおばさん」(トピ主名)が、独身で美人・高学歴・モテ女の友達の婚活で苦戦している様子を、哀れみの目で見ているという内容です。

文中、見事なまでに「勝ったぞ」感が出ている。
今まで相当なコンプレックスを抱えていたのでしょう。

しかし、女友達も負けてはいません。反撃にでます。
「もてないおばさん(トピ主)と一緒にいると癒やされる。また会ってね」と。

その言葉を真に受けたトピ主さんは、怒るどころか喜んでいる。
女友達が言いたいのは、「あなたなら私の自尊心を傷つけずにいる存在だから、心が穏やかだ」なのに。

狐と狸の化かし合いじゃないけれど、トピ主は既婚を武器に女友達を哀れみ、女友達はもともと格下だと思っているトピ主を見て、自分の方がマシと自身を慰めている。
端から見ると、どっちもどっち。同じぐらいのひがみっぷり。

さらにこのトピ主さん、自分が人を哀れんでいる自覚を持たず、「大事な友達のために、元気になる方法を知りたいのよ~」とアピール。
親が自分のコンプレックスを解消するために子供を使うときの、「あなたのためなのよ」そっくりの乗っ取り行動。
女友達は本当に困ったら自分でなんとかしますから、アドバイスを求められるまで放っておきましょう。

他者の問題は、あくまで他者の問題。
自分と他者の切り離しが出来ていない人ほど、自分と他者を比較したり、他者の問題だと突き放せずに絡もうとします。
その割に他者のことを本気で心配しているのではない。
あくまでも他者の悩みを自分の心の安定剤として使おうとしているのです。

こういう問題は、そこかしこにはびこっています。
過去の私もそうでした。
結婚した途端「いい人紹介するよ」とか、「○○ちゃんは美人だから結婚できるよ」とか。
今思えば、なんとおぞましいことだと身震いします。

人を蹴落とそうとねたみ、そねみ、ひがみの世界に身を置くことは、誰を幸せにすることも出来ません。
自分の出来る範囲を知り、それ以外には手を出さないという賢さを身につけることです。

それが最終的には人を思うことに繋がります。