延々自分語りをする老人達

お盆ということで、実家に帰省された方が多いのではないだろうか?

アラサー、アラフォー、アラフィフ辺りの年代だと、親は60才を超えて老年期に入っていることだろう。
そんな親世代の話方には、とても分かりやすい共通点がある。

ズバリ「自分語り」である。

全然知らぬ知人の話に始まって、自分の経験したこと、従姉妹や兄弟の話、孫自慢。
ひたすら、しゃべり続ける。
聞いているこっちは、「ふーん」以外返しようがない。

彼らの目的はたった一つ。
自分の感じたことを帰ってきた子供達を使って実感したい。

「へぇ~、お母さんこんな体験したんだ~!!」
「そんな知人の人が知り合いなんて、顔が広いね」
「従姉妹の○○ちゃん、今そうなんだ(心の中で値踏み)」

そうやって、自分の見たこと感じたことを子供にトレースしてもらって、”やっぱり子供は私のコピー、なんでも分かってくれるわね”と感じたい。

しかしながら、当の子供は全く異なる価値観のため、親の感覚について行けない。
かくして、親のマシンガントークを前に呆然と立ち尽くすのである。

この不毛な時間を、不毛だと思っているのは子供だけで、親はそれでも満足なのだ。
というのも、この手の話は他人に嫌がられるので、聞いてくれる人がいないから。
子供なら、「帰省をしたら、親の話を聞くもの」という縛りで、拘束できるので、満足行くまで話倒せる。

皮肉なことに、そうやって大切な子供との時間を不毛なものにし、親自らが嫌われるように疎まれるように仕向けているということに、気づけていない。

話というのは、相手を分かろうとする態度があってこそ成立するのであって、自分が話そう、分かってもおうとしていては、聞き手は疲れるばかり。
そういうのは、お金を払ってカウンセリングでやるものです。

自分の中でけりをつけることをなく、感情ダダ漏れで他人に押しつける親の愚弄を前に、心がぐったり疲れて帰路につく子供側の皆さん、労働お疲れ様でした。