さきほどまで大きな粒の雪がわっさわっさ降っていたKOMA家地方です。
みなさまの地方は、雪どーですか?
さて、今日のタイトル「歯の浮くセリフ」は、格好つけのきざヤロウが言うセリフとは、ちと違います。
カウンセリングの現場で使われる、なんだかよくわからない浮ついた感じの言葉のことです。
私がカウンセリングを受けていた頃、「KOMAさんは、覚え(心理学理論)が早いですね」とか「KOMAさんだから難しいことをいうのですよ」「KOMAさんは治りが早い」と言われたことがあります。
その言葉を私は素直に受け取ることが出来ませんでした。
なんとなく[意図的]な感じがしたのです。
その後、カウンセリング手法を学ぶうちに、相手を褒めると効果的と書いてあったので、”あのときのセリフはこういうことだったのか!!”と思いました。
でも違和感はやっぱりあったし、”そりゃー自信をよみがえらせないと、治癒しないしなぁ”とか”(こんなに高額の)お金を支払っているんだから、褒められて当然か”みたいに感じたのも事実です。
通常カウンセラーとクライアント(患者)はお金という報酬体系でつながっているものの、心のどこかで信頼できる相手としてカウンセラーがあるのが当然です。
カウンセラーは、「誰も頼る人がいない」と孤独の渦に飲まれたクライアントの最後の砦なのです。
だからもしお金がなくなってカウンセリングが受けられなくなっても、治療中に受けた言葉の数々が心の支えにならなくてはいけません。
でも、私には彼らのどんな言葉も支えにはならなかった。
無垢な心で彼らを信じることが出来なかった。
むしろ、お金との等価交換みたいに捉えていました。
これは私のひねくれた性格だけの問題でしょうか。
私はそうは思いません。
カウンセリング中のどこかに、カウンセラーのエゴの入り込む余地があったからこそ、信じることが出来なかったのだと思います。
本当の私を見ないで、教科書的に褒めるからこそ、言葉が浮いて見えたのだと思います。
カウンセラーも人間なのでエゴを排除するのは難しい。
でも排除の究極に挑まないと、人を淵底からすくい上げることはできないのです。
このことについては、もう少し深く考察を要する内容だとは思いますが、嘘くさいものは嘘くさいと素直に口に出して、問題点を洗い出すことは、将来自分がクライアントに同じ轍を踏ませないための大事な教訓だと思います。