ギャンブルだけじゃない、身近にある中毒性のもの

中毒性のあるものに、パチンコや競馬・競輪といったギャンブルが挙げられますが、実はそれ以外にもたくさんあります。
まさかこんなことまで?ということが、存外根が深く、治療法もないのです。
あらかじめ知っておくことで、距離を置く、身を守る、をやっておいても損はありません。

よく知られている中毒性のあるもの

買い物依存症、過食症・拒食症、薬物依存症、恋愛依存症、ワーカーホリック、ストーカーなどが、知られています。
物質か、行為か、はたまた人との関係性か、いづれにせよ、何かの対象に執着して、そこから離れることができない。加えて、自分が冷静さを失っていることにすら気づけない状態を、中毒性があるといいます。

これら中毒の一部は、治療方法が提供されていて、しかるべき施設で適切な処置を受ければ改善します。
また警察が介入することもあり、第三者の手でイエローカード、レッドカードが示されます。
度が過ぎると友達がとがめてくれることもあるでしょう。

ところが、まったく誰にも何にも言われない中毒性のあるものがあります。

これも中毒性がある?!

誰でも起こりやすく、特に成功者に起こりやすい中毒。
それは、

見栄

です。
一度、ウソをついて見栄を張ったら、周りのチヤホヤに乗せられて見栄を切ってしまったら、

後戻りできない。

我が子が賢いと見栄を切った母親は、子供が文句のつけようのない学歴・職業・家庭を持つことを諦めきれない。
高級住宅街の住人は、スーパーで激安食品を買う恥ずかしさに耐えられない。
若いときモテモテだった人は、周りを幻滅させるであろう相手との結婚に踏み切れない。

東京カレンダー」ってご存じですか?
有名なグルメ店を紹介しつつ、小説も載せているサイトです。
その小説に出てくる主人公は、いずれも見栄の中毒にやられてしまった人たち。

一生懸命我がステータスを守ろうとしがみついています。

見栄がもたらす転落

他の中毒と同じく、はまればはまるほど、悪い影響がでます。

まず、自由さがなくなります。そりゃそうです、成功一択ですから。
次に、一度切った見栄をキープ出来ないと、自己嫌悪に駆られます。
もっとひどくなると、ひきこもります。
場合によって、経済的破綻も。

見栄がいったいなにを保証してくれるというのでしょう?
つかの間の快感?優越感?
たぶん、たいしたものはくれません。

なのに、一瞬の高揚を味わいたくて、もっともっとと深みにはまっていくうちに、現実との解離が激しくなる。
これは、勝てない現実から目を反らし、過去の大当たりにすがるギャンブル依存者と変わりませんね。

見栄は、いつ切りたくなるのか、誰も分かりません。
他人から、ちょっと自尊心をつっつくようなことを言われると、誰でも見栄は切りたくなるのです。

しかし、どこかで引き返さなくてはいけない。
完璧で居続けることなど、できないのです。
転落するより前に、巨大にふくれ上がったプライドをトンカチでたたき割ってください。

あなたが優れていなくても、周りはあなたを愛してくれます。必要としてくれます。
頑張らなくて、いいんです。勇気を持って、見栄の看板を下ろしましょう。