自分を知る

現在世界ランキング1位の宮里藍選手へのNHKのインタビューで、藍ちゃんが
「自分を知っているので、調子はいい。」みたいなことを言っていた。

自分を知るってどういうことだ?

会社に入った頃、長所と短所を書き出しなさいという研修とか、就職活動のエントリー

シートにあなたの強みを書いてくださいという記入欄あったなあ。
あの頃は、「面倒くさ!」とおもったもんだ。
だって、長所ってなによって言われたら、分からないんだもん。
無理矢理、責任遂行能力をでっちあげて書いた気がする。

結局の所自分を知らないから、世間の基準に合わせて、長所と思われる所を
書き出したに過ぎない。
例えば、その責任遂行能力だって、[任されたことを最後まで責任を持ってやり遂げる]
と言えば聞こえがいいが、[小心者で、「おまえダメなヤツ」と烙印を押されたくないから
なにがなんでもやり遂げる]だったら、長所なんだろうか?

長所は短所で、どちらのイメージで性質や才能を捉えているかだけなのだ。
だから、長所を書きなさいと言われても、自己否定感のある私は、どんなことも
マイナスにとってしまい、マイナスをグィーっと無理にプラスにねじ曲げて表現する
ことへの心理的負担が大きかった。

ところが、会社を辞めて、今のように気負いがなく気持ちがフラットになったとき
自分の長所が見えてきた。
私自身は、あって当たり前の能力なのだが、他にそのような能力を持った人に出会
わないので、「もしかして才能?」と思い始めたのだ。
自信とは自分で信じれば十分なので、これは誰がなんと言おうと立派な私の才能で
あり、長所であるのだ。同時に、今まではできるじゃんと思っていたことが実は出来て
いなかったという事実も認められた。

藍ちゃんが言うように、自分を知ることは、周りの雑音に左右されず、自分のペースで
生きることだ。これはとても強く安定した状態を指す。
彼女が、世界ランキング1位なのは、頷ける事実だ。