愚痴を言っちゃいけない理由

「愚痴を言っちゃいけないの?だってストレス溜まるんだもん。聞いてよ~」といって、相手に延々愚痴を言う人がいる。
その人は愚痴を言わないと自分の心が壊れちゃうから、誰かに聞いてもらわないとピンチになると思って相手に寄っかかっているのだ。
だいたいそういう人の言い分は、「不満のない人なんていない。だから愚痴は出て当たり前」。

でも世間では「愚痴を言う人は嫌われる」「愚痴なんて言うべきじゃない」という論調もあって、どっちなんじゃい!ってつっこみたくなる。


そこでちょっと自分のことを例に挙げながら考えることにした。

ご承知のように私は製造物責任法(PL法)を論拠にある企業と戦っている。
はっきりいって、裁判は大変な心労と時間がかかる。
頭の中の大半が、それで占められるといっても過言ではない。
さらには、製造物でついた傷跡がいまだに残っている。

もし、私がこの頭のまんま友人や近所の人に会って、「PL法で裁判しているんですけどね、○○が上手くいかないんですよ~。裁判官が全然わからずやでね、△△って判決だしたんですよ~。信じられます?」と裁判の話ばかりしたとしよう。
最初は興味を持って、「へぇ~裁判かあ」と聞いてくれるだろうが、次第に「またその話?」「いつまで続くの?」と徐々に嫌気がさしてくる。
その理由は、相手は別のことが頭を占めているし、裁判なんて騒ぎすぎ・やり過ぎと感じるかもしれないから。
自分が被害者でもない限り、「んなもん知るか!」というのが正直な心だろう。

同じ体験、同じ立場に置かれないと、人は共感や興味を持って相手の話を聞くことができない。
子供を持つ人もたない人、姑と関係の悪い人そうでない人、結婚している人未婚の人。
10人いれば10人とも立場が違う。
だから共通点でも見つけない限り、愚痴を言うのは止めましょうね という訳だ。

ブログで書く分には、読者が読む・読まないを選ぶことができるから、愚痴もアリと思うけれど、目の前で話をされると、聞かなくちゃいけない気分にさせられて逃げることが出来ない。
逃げたいなぁ~と思っても相手を無下には出来ないし・・・ということで疎遠になる以外選択肢ナシになって、人間関係がプチッっと切れる。
もったいないお話。

だから基本的に愚痴はNG。どうしても言いたい場合はその概要を20秒以内に述べて終わりにするとかマイルールを作れば、少しは言ってもいいかもしれない。

愚痴を言うときは、基本的に[黙ってきいてほしい、共感して欲しい、肩を持って欲しい]と思うだろうがその欲は捨てた方がよろしい。
相手は自分と別人ですから、当然自分の心の内など共感しようがないのです。
悪しからずご了承を。