役だったことを褒めちゃダメ!

以前は十把一絡げで”人を褒めればいいんでしょ!”という雑な考えを持っていた。

しかし自分が褒められる立場になると、「これはうれしいお褒めだな」と「うーん、微妙~」と二手に分かれることがわかった。
受取手の気持ちが分かれるということなら、そこにはなにか違いがあるはずだと一生懸命ない頭を振って考えることにした。

すると見えてきたことは
相手に役だったことをストレートに褒められると7:3の割合で微妙と思う。
相手が私の想いを認めてくれたときは、100%うれしいと感じる。

つまり私の中での解釈は

相手の役に立った→私は便利に使われた→相手の益が大事であって私のことはどーでもいいんだ→結局親にされていた搾取と同じ?
なんだか惨めな気持ちになる。

それに比べて相手の役に立つだろうと睨んでやった行為の出発点である思想や配慮を褒められると、相手から「アンタはアンタのままでサイコーの人間だよ」と言われている気分になって、小さいけど幸福を感じるのだ。

褒めましょうという言葉だけに囚われると、ついつい自分にどう便利だったかを相手に伝えてしまう。
人は自分に役だったというエゴの視点からなかなか脱けられないのだ。
でも、相手も同じく自分を認めてほしいというエゴを持っている。
だからこそ、自分に益があったならなおさら相手のエゴを満たしてあげてはどうだろう?

「○○をしてくれてありがとう」じゃなくて「○○が思いつくのはあなただけだよ」と言われると褒める行為もまた違ったニュアンスを含むように思うなぁ。