認証戦略の手本

境界性人格障害に有効とされている弁証法的認知療法(DBT)でまず最初にやる認証戦略の良き手本を見つけたので、メモがてら書いておこう。

発言小町

40歳、初めてのお見合い

”こうやって気にかけてくれる人がいるというのは本当にありがたいです。”
→自分の置かれている環境、場を作ってくれた人への感謝の念を持てている

”なんだか、お見合いそのものよりも
こうして皆様から声をかけていただけたことに感激して、自然と笑顔になります。”

→自分に一番関係の深いお見合いよりも、人の気持ちに感謝できる優しい心

”相手の方のスーツの後ろスリットに、しつけ糸(バツ印の)がついたままで
紹介者(母の友人)が、場を和ませるように「もう、ダメね!」と笑って指摘したのですが
私は、この日のために新しいスーツで来てくれたことがとても嬉しかったです。”

→相手のおっちょこちょいなところを、自分のためにしてくれたことに視点変換している。

”「また会いましょう」が社交辞令だったとしても、とにかく初めてのお見合いにしては上出来です。”
→良い所探し。

”もし残念な結果になっても、負けずに次に挑戦します。
いずれにしてもこんな良い日が過ごせたのは、本当に皆様のお陰です。”

→くじけない心。そして今の状況に感謝する気持ち

”多くの投稿の中から私の文を選んで、わざわざ時間をさいて読んでもらえるのは
簡単なことのようですが本当に有難いことです。”

→してくれた相手への感謝の気持ちを再リフーレミング

”それにユニクロの服は、真面目で堅実な彼の雰囲気によく似合っていて素敵だな、なんて思いました。”
→相手の良い所探し。

”自分以外の人のための買い物はこんなに楽しいのですね。”
→現実を幸せな方向に解釈

恋は人を幸せにするというが、アキエさん(トピックを立てた人)は恋する前から幸せを創れる人である。
現実をよき方向に解釈し、相手の見えない気持ちまでいい方向で見ている。
そしていつも感謝の気持ちを忘れず、表現力豊かに記している。

現代人は常に「アレが足りない」「これが不満だ」と満足いかない部分をあげつらう。
もしアキエさんが、「ユニクロの服はちょっと地味すぎ」とか「会話がテンポ良く進まない」など”ない”ものに目を向けていたら、このお見合いは上手くいかなかったと思う。

幸せになる人は、良い所探しの達人だ。
一緒にいるだけで、今の環境のいいところ、目の前にいる人の良い所をじゃんじゃん見つけていくので、人にも運にも恵まれる。
そして必然的に達人も褒められることより、一層幸せが加速する。

自分が幸せになりたいと願う人ほど、アキエさんを見習って、良い所探しに努めると良い。
このトピックでも分かるように、良い所探しの出来る人は、周りの人が応援してくれる。

このような精神を持って精神療法に取り組みたい。
”人への愛”こそが、人の心を救う。
それは心が健全な人であって、そうでない人であっても同じ。
アキエさんほど認証力に優れなくても、出来る範囲で自分らしく良い所を探しをしていきたい。