”人の頭ん中ってこんなもんかも”と思う瞬間

犬を連れて散歩をしていると、ニコニコして近寄ってくる人がいる。
「かわいいわねぇ~」
「ありがとうございます」
「お名前は?」
「○△です」
「あらっ、○△ちゃん。うちもねぇ、○年前までそっくりのわんちゃんがいたのよ~」
「それで、ごにゃごにゃごにゃ・・・」

よく繰り広げられる光景。
寄ってきた人は、昔を懐かしんで我が犬を見ている。
ただしその人が見ているのは、目の前の犬ではなく、心の中に住む過去の犬。

結局、人は自分の愛着のあるものを見たいと思い、愛着のあるものへの思いを語る。


ずっと自分の話ばかりして、人の話を聞かない人というのは、案外この精神状態と同じかもしれない。
こちらの話の内容をきかっけに、自分の心の底を吐露。あいづち打ってもらって大満足。

人は訓練しなければ、自分の心の中ばかり見て、他人は見ないんだな~と思うのは、こーいうときだ。
たまにはいいけど、毎日こんな調子の相手だと、疲れる。

付き合って疲れる・疲れないの差は、思いや考えを押しつけられるか否かの違いに思えてきた。