心的現実

人間は、自分が心で感じた現実の方が、本物の現実より現実味を持って理解している。

実際はどうであれ、その人の心の中ではある現実(心的現実)が、ある事実を

物語っているとする。その事実が自分を傷つけたり、喜ばせたりしたのなら
「確実に自分に影響を与えた実態」なわけだから、現実以上に重みがある。

そもそも人は現実を正確に理解することは不可能だ。なぜなら全ての事象を
自分に取り込む際、自分というフィルターを通るから。
人によってはフィルターの歪が大きいため、大きく内容が加工されて、現実
と乖離してしまうこともある。

今まで自分は、事実は事実、正しいことは正しいと思っていたが、そういった
カンカチコンの頭をぐにゃっと柔らかくして、他者の心的現実を見よう。
そしたら意外と他者との争いごとは消えるかもしれない。

あーなるほどね、相手はこういう風に事象を捉えていたんだ!と解れば
解決方法は別に見つかる。
相手も自分を解ってくれたと感じれば、態度を軟化する。

心的現実・・・あなどれないやつだ。