幼いときの自分の姿

すごく落ち込んで、どん詰まりまで行って、ふっと幼いときの自分が見えた。
幼い私は、いろんな人に構って欲しくて、あっちゃこっちゃ動き回っている。
けど、周りの大人は見てくれない。

仕方がないから、お姉ちゃんとして振舞うと、えらいわねーと周りが見てくれる。
だから幼いときから、人の役にたたないといけないんだと思って、自分の本当
の気持ちを押し殺してきた。

どんなに辛くても親の言うとおりにして、周りの期待するように動いて、それが
自分の役割として当たり前だと思っていた。
だけど、弟は好き勝手やって、かわいいと周りに大事にされていた。
この差はなんだろう?

大人になっても、この役から降りられない。いつも人の先に立って、気を回して
ばかりいる。もはやそういう運命なのかとすら思ってしまう。その一方で、幼かった
あの日から、ずっと誰かに甘えて、「抱っこ!」とか言いたい自分がいる。
「助けてよー」と言いたい自分がいる。なのに、環境はそれを許してはくれない。

幼かった自分が現れたとき、思わず抱きしめたくなった。かわいそうにと声を
かけた。辛かったのによく耐えたねとほめてあげたくなった。
親も、兄弟も、恋人も誰もそうやって私を受け入れて、認めて、慰めてくれ
なかった。だからせめて自分だけでも、自分を撫でてあげたくなった。

いつか、幼いときの自分の姿を見ても、泣かない日が来るのだろうか?
傷ついた自分の心を大切に守ってやりたい。