企業の欲しい人材と学生がマッチしない

内定が取れなくても、死ぬわけじゃなし
という記事を読んで、「そうそう」と思いつつ、「そうかな」とも思った。

明治大学の先生は、学生はこれ以上ない程真面目だと言っている。
その真面目さって、今の時代企業は求めているのだろうか?

企業が欲しがる人材は、一般常識があり、困難に立ち向かう精神力があり、周りを

巻き込む力のある人だ。
この場合一般常識とは、挨拶・返事・報連相・常識的知識・敬語を使えることを指す。
仕事は全てにおいて解がない。だからバカ正直に「できません!」「わかりません!」
などという奴は要らない。やれるまでやる、工夫を尽くす、出来ると信じるといった
前向きな精神力が必要だ。
またチームで仕事をやることが多い。他者の気持ちを汲み取り、時に懐に入り、時に
先頭を走ることのできる人が求められる。

一言で言えば、”人間として魅力的な社会性を持つ人”が欲しいのだ。

今の学生はゆとり教育や少子化で、お客様の立場、お子様の立場でここまでやって
きた。
偉そうにしていても、なんらおとがめのない人生において、自分をもてなす側の労を
考えたことがあるだろうか?
「人に気に入られるとは?」「人の心を掴むとは?」といった思考訓練をせずに
我が道を進んだ人は、入社後お荷物になる可能性が高いので、企業は採用人数
に達しなくても、内定は出さない。

我々は、買い物をするとき、予算内でいいものを買いたい。
企業も同じ。決められた人件費で最大のパフォーマンスをする人材を採る。

結局企業が欲しいのは、東大を出たエリートではなく、知識でパンパンになった
頭の持ち主でもなく、気持ちよくいい仕事をやり遂げられそうな仲間。

「あなたの人間としての売りはなんですか?」と訊かれた時、「誠実さです」とか
「真面目さです」みたいな、しょーもない答えを出してはいけない。
企業の求める像とマッチする自分のいい所を面接の前から探すのだ。
企業が自分を採用するとこんないいことがありますよと臭わすのだ。

新入社員は、中途と違って即戦力を求めているわけじゃない。
だから内面が物を言うんです。