年齢により恋の質が変わる

なるほどなぁ~と思ったこと。

精神年齢の幼いうちは、「恋に恋する」
成長すると、「人に恋をする」

子供向けの恋愛マンガは、必ずといっていいほど格好いい相手と恋をする設定になっている。
子供はまだ自分という存在を完全には理解できておらず、人間をかなり簡略化して把握している。
その子供に人間の背負った棘を分からせるのは、至難の業なので、「恋」という感情だけを切り取って、理想化することで、余計な考えを持たなくても楽しめる内容になっている。

年を重ねて人間への理解が進むと、人はそれぞれ長所短所があることが分かるようになり、自分の短所との向き合い方を真剣に悩む時期を迎える。

そして自らの短所を「我」だと受け入れることが出来たとき、他人の短所も同じくあってよいと理解が出来るようになる。
その後、千差万別の短所を見て、積極的に受け入れてみたい短所に出会ったときが、人に恋をするスタート。

自らの短所を受け入れることは、人間として乗り越えなくてはならない壁をよじ登ることに似ている。
登っては、足下を滑らせて裾野まで落ち、また登っては、あまりの高さに怖くて震えが止まらない・・・。
そういう負の体験を繰り返すうちに、感情に流されず冷静に対処する方法や、失敗してもすぐに起き上がれるタフさが身につく。
そう、人間としての、生きる強さが格段に上がるのだ。

婚活疲労を発症し、病院に助けを求める人が増えているという。
自分の短所(断られることを含む)を受け入れられない苦しみが、精神的な疲労として蓄積するのだ。
医者は苦しみの感覚を鈍らせるための薬を処方してくれるだろう。
カウンセラーは傷ついた心に手当をしてくれるだろう。
でも、自分の全てを受け入れられない自分こそが、婚活の停滞を招き、婚活で疲弊する原因をつくっている。

少し休んで心が回復したら、歯を食いしばって壁をよじ登りましょう。
自分の短所を受け入れるために、必死で壁にかじりつくのです。

短所を受け入れられない生活は、たとえ結婚にたどり着いたとしても地獄を見るような暮らしです。
互いに理想と違う所を心の中で罵り、時に「なんで○○なのよ~」と不満を口にし、隣近所と比べて自分の有様を否定する。
恋に恋をする精神年齢で人間と結婚すると、心は満たされない思いで埋め尽くされます。

自分や他人の短所を受け入れることは、人との永続的な繋がりを築く登竜門。
恋に恋する理想どおりの展開は、人生にはありえません。
そのことに気がつき、最優先で取り組む課題を見つけたとき、恋の質が変わり始めると思います。