たまに訪れる自分の中の鬼

普段の自分からは想像つかないが、時たま「黙って従え!!」とか「私の言うとおりにしろっ!」と心の中でどなりつける瞬間がある。

私の心がカチコチになって、相手が全く見えなくなっている状態だ。

そのとき、自分は窮地に追いやられていたり、不快な思いを全身で感じていて、思考がストップしている。
相手がごちゃごちゃいってくるのをいちいち考える余裕がないので、自分の冷静さを取り戻すために、この場だけは一旦私の支配下に置こうとしているんだと思う。

「うざい」「キモい」「(そんなの)ないない」という排他的な言葉が思わず口をついて出てしまうとき、本当に心の余裕を失っている。
自分を守らないと死んでしまうくらいのところまで拒否感がぞぞぞーっと迫っていると、自分を守ることに必死になり、他者が傷つくというところまで気が回らない。

そんな自分に排他要素があることに、無理にフタをして「みんな平等に扱われるべきよ」などと偽笑顔を作りながら言う気はさらさらない。

では、何故ゆえにそこまで自分を守らないといけない防衛反応が働くのだろう。

それは相手のペースに飲み込まれそうになるからだ。
気持ち悪いと思っている自分がいて、気持ち悪いを排除しようと必死になっている。
その時点で、私の頭の中は「気持ち悪い」でいっぱい。
他のことを考える余裕がない。
「なぜ気持ち悪い状態なのか」「私はここから立ち去れないのか」という視点が丸々抜けている。

完全に自分の意志を手放している。

そうなると自分自身が制御不能となり、防衛反応だけが前面にどぉーんと現れる。

私が排他的反応をするのは、自分が冷静さと解決策を見失っているから。
それは環境の責任でも相手の責任でもない。