いい訳をしてはいけない理由

よく「いい訳するな!」と怒られることがある。
でもその理由ちゃんと聞いたことあるだろうか?

そもそもいい訳というのは、相手から悪い所を指摘されたときに、つい口から出てしまう言葉。

相手は、こちらの<ここそこ>が悪いから迷惑を被っているんだ!という主張。
つまり悪い所を指摘するのは、相手の世界の延長において、こちらの態度を直してくださいとの意味が込められている。
だから当然相手が期待するのは、相手の世界の延長における、こちらの是正。

ところがいい訳をするということは、相手の世界に真っ向からケンカを売っている状態。
こちらの世界の都合ではこうなっております。だからアナタ(相手)はそこを考慮しなさい・・・と。
相手の世界の延長とこちらの世界がぶつかったとき、それは摩擦となって相手の怒りを増長する。

それ故、いい訳をしてはいけないのだ。

まずは、相手の世界の延長における自分って、どんな自分なんだ?と知るために、「もう少し話を聞かせてください。何処が悪かったのかを知りたいのです」という発言をする方が、摩擦を避けられる。

世の中では、単に「いい訳はダメ」みたいに頭ごなしにダメだしをするけれど、その理由が分からないと、やっぱりこちらの世界の都合も言っちゃいたくなるんです。
人は納得しなければ、態度を変えることはない。
何かを諭す人間は、そこをよくわきまえておかんとならんのです。