女性が男性に求める普遍的要素「頼りがいがある」について、男性に大きな勘違いがあるように思う。
たとえば、PCの操作が分からない女性がいて、ある男性が知っていることなので助けたとする。
彼女は彼に尊敬の眼差しを向け、お礼を言う。
彼は「オレは役に立った。そして尊敬の念をもたれた。よし、モテるはずだ!!」と思う。
けど、待てど暮らせど彼女からのアプローチはない。
なぜって?
それは彼女は彼が「役にたった」と認識したのであって、「頼りになる」とは思ってないから。
彼がやったことは、あくまでも彼女の要請に応じて反応しただけである。
それも自分の知っている範疇で。
裏を返せば、彼は相手になんの援助をさしのべてよいかは分かっていないし、未知の出来事に対処する能力を示したわけじゃない。
彼女の目には、彼は「便利なヤツ」であって、「信頼できる人」とは映ってない。
この違いは大きい。
私の持論では、世の男性の8割は女性を引きつける魅力を持っていない。
その魅力とは「信頼に足る人」であること。
”この人はいざとなったら、私と子供を守ってくれる”という予感を抱かせられない男性というのは、女性にとって未来「金を持ってくるでくのぼう」に成り下がる可能性が十分に考えられる。
そんな成り下がりと暮らして自分が上に立ちたいという女性はかなり少ない。
むしろ男性を頼り、男性を支え、そして自らも輝きたいと願う。
でも、それが叶わぬために、女性が(心では不満に思いつつも)代打でその役割を果たすことで、カカア天下・女性優位になってしまっている。
男性の頼りがい弱体化が叫ばれて久しい。
その裏にはその男性の両親が深く関わっている。
戦後に比べ一人あたりが産む子供の数が減少したことにより、親が子供に注ぐ注意の量がぐっと増えた。
それが子の自立や失敗体験を妨げる原因となり、相手の意図を読み、未知の出来事に対処する能力を育むチャンスを剥奪した。
結果、アンポンタンの甘ったれを大量に生み出した。
そのアンポンタンに人生を預け、子を授かろうという女性はかなり希有な存在だろう。
優秀な遺伝子を持ち、自分と子の安全を約束できる人を好むのは、子孫を生み残す性として当然の思想である。
その思想を全うできないくらいなら、いっそう一人で暮らした方がマシと思う妙齢の女性が増えた結果、少子化が加速したと考えられる。
少子化・晩婚化の理由は何かと言えば、一言で言えば「いい未来が描けないから」である。
ーこの人と結婚して幸せになれそうな感じがしない。子供を自由にのびのびとそして安全に育てられる感じがしない。だから現状維持しようと人々が停滞している状態ーが今である。
それを打破するために我々がやるべきは、社会制度を改革することはもちろん、個人のレベルで自分の周りの小さな輪を幸せにすることである。
女性からすると、彼の母親の教育の失敗を尻ぬぐいするのは超面倒臭いけれど、結婚したいならば、素地だけはありそうなダイヤの原石を見つけて、「あなたなら出来る」と背中を押して未知との遭遇を体験させ、自信をつけさせるのである。
そうやって「信頼に足る人をつくる」ことでようやっと自分と子の安全を確保できる環境を獲得する。
女性はホント仕事が多い。
正直、残り2割の十分に能力の高い男性と女性全員が結婚できたらいいのに~とか思う。
一夫一婦制だから、女性はこんな苦労を強いられる。
生物界ではほとんど強いオスがメスを独り占めし、弱いオスは生殖のチャンスすら得られない。
人間界だけが、弱いオスにも平等にチャンスを!と制度を作っている。