ヘリコプターペアレントが気づいていないこと

最近、街の活動に参加するようになった。そこで初めてペリコプターペアレントなる人に遭遇した。
ヘリコプターペアレントとは、頭上を旋回するヘリコプターのように子どもにつきまとい、あれこれと干渉して回る親のことだ。

彼女と出会った直後は細かいことに気がついて、目からウロコなアドバイスまでくれて、いろいろとありがたかった。
ところがメールをやりとりするうちに、「老婆心」と謳いながらあれやこれやと指図するようになってきた。
それが心に重くのしかかり、私の口数が少なくなっていく。

「こんなんで家族は疲れないだろうか」と思ったら、案の定夫は仕事でほぼ不在。日曜でさえも家にいない。大学生の子どもは一人暮らしでほとんど家に寄りつかず。
やはり人をコントロールしようとする人の周りからは、人がはけていく。

そんなことを知ってかしらずか、彼女からまた新しいメールが送られてきた。

アイデアが豊富なのも、行動力にすぐれるのも、とてもいいことだと思う。
けれど完璧を目指そうとするあまり、あれこれ指図して周りを巻き込むのはいただけない。
「完璧じゃなければ、きっとうまくいかない」という心配事を、他者を使って解消しちゃいけない。

親子だろうが、近所だろうが、自分以外は全員、思いのままにならない存在なのだ。

相手を信じて、失敗しても温かく見守る。その度量の大きさこそが、相手と自分にとって、最も必要なことなのだから。