UP or OUT

6年ほど前、大前研一氏が書いた「考える技術」という本を読んだ。
当時ベストセラーだったと思う。この本を読んで、如何に自分が頭を使っていないのか
痛感した。大前氏は遡ること数十年前に、「企業参謀」という著書でも、世界に名を
とどろかせている。
マッキンゼーという世界有数のコンサルティングファームの太平洋支社長だったかな?
の地位まで昇り詰めた大変に有能な人だ。ちなみに東京都知事選にも立候補したこと
がある。

本を読んだ当時、この人はスゴイ!そしてコンサルタントの考え方が身につけたい

と思い、他にもずいぶんと関連本を読んだ。
コンサルタントは、企業に問題点を指摘し、解決策を述べるのが仕事だ。
だから、完全に頭だけで勝負する。
企業も、コンサルタントから受け取る成果物は、「考え」という無形のものなので
「考え」から派生する結果が企業に恩恵をもたらすことのない無能なコンサルタントは、
即切って捨てられる。

表題の「UP or OUT」とはコンサルタントの生態を指している。
よりよい結果を出せ、さもなくばその場を去れ。
まあ、前述のようにクライアントが無能なコンサルタントとは契約しないので
いたしかたない世界のような気はする・・・。

が、この超上昇志向が私の性格には合わない。
とくにOUTの部分が。
考えることは、生きている以上し続けるのが当然と思っている。
けど、人間には得手不得手があり、不得手を考えるのは、本人にとっても
ストレスになるし、周囲にも迷惑をかける。だから、今不得手と思っていることを
直球勝負で挑むのではなく、変化球で挑めばいいんじゃないか?思うが、どうだろう?

地頭がいい人は確かにいる。でもほっとんどの人の地頭は標準レベルだ。
その標準レベルも、角度を変えれば高レベルになれる。
探し求めれば、どの人にだって才能はあるのだから。
だけど、特定の角度から切って、「あんたは頭いい」「あんたは頭悪い」と決めつけて
いたのでは、人財の持ち腐れである。

私はOUT より Changeの方がいいなあ。