自分の親の頭の悪さを実感した瞬間

大阪にワールドトレードセンター(WTC)なるビルがあった頃、たまたま家族で
近くを通りかかって、「あれがWTCだよ」と父親が言った。
母親は「WTCってなに？」と父親に聞いた。
父親は「ワールドトレードセンターだよ」と答えた。
母親は「だからWTCってなに？」と聞いた。
父親は「ワールドトレードセンターだよ」と答えた。

このやりとりを後部座席で見て、なんてかみ合っていない会話なんだろうと思った。

母親は名前ではなくその建物はどういった類のものなのかを尋ねている。
ファッションビルなのか、オフィスビルなのか、官庁の建物なのか。
ところが父親はなにを尋ねられているか分からないので、同じ答えを繰り返して
いる。
母親は質問の仕方を変えればいい、父親は2度同じ質問をされていることから、
訊かれている内容を吟味すればいい　が　これで会話は終わった。

遡ること数年、
小学校の時に鶴亀算という計算方法を塾で習った。
鶴の足は2本亀の足は4本、合計××本です。さて鶴は何羽、亀は何匹いるでしょう？
という算数だ。
中学になると習うXYを使った方程式の問いだが、小学校の時に未知数をXとおく
抽象概念は知らない。
ところが、父親に教えてくれと頼んだらXYをつかってあっさり解いてしまい、その
解説は鶴の数をXとおく　とほざきよった。
アルファベット(ローマ字は習っていた)習ってないんですけど・・・。
この瞬間、父親とは相手のレベルの合わせるという能力に欠けた人間なんだなと
つくづく思った。

母親は父親と結婚した理由の一つに頭が良いからというのを上げていたが
子供の私にはこの男性が到底頭の良い人間だとは思えなかった。

子供には大学にいけ～、国立にいけ～というけど、親である自分たちどうなん？
頭のよい子を育てたければ、自分たちが大人になってからも勉強をいっぱい
せなあかんよ。
その姿を見て子供も勉強しよ！ってなるんやろう。

プロ野球中継をアルコール飲料を飲みながら見て、服を脱ぎ散らかして寝ている親を
見たら、子供もアニメ見て、ご飯食べて、好き勝手しよって思うよ。

金がない～金がない～だから国立いっとくれと言う前に、アンタが図書館から
たんまり本でも借りてきて、ノートに書き写しながらお勉強することの方が先
だったんじゃないですか？