我が子が魅力のない存在として他人に映っているのを自覚してない親たち in 代理婚活

2ヶ月ほど前の記事に、なかなかパンチのある代理婚活記事を見つけた。
gendai.ismedia.jp

分かりやすく伝えるため、多少の誇張はあるかもしれないが、これが婚活に対する親の取り組みだとすれば、そこには「我が子かわいいフィルター」がかかりすぎている。これではいつまで経っても成婚せんだろっ、というのが大半の人が抱く感想ではなかろうか。
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要望ばかりに取り憑かれた親たち

舞台は、住宅メーカーのミサワホームが主催する代理お見合い「良縁の会プロジェクト」。今年8月末で約180回開催し、のべ3600人が参加し、50組以上が成婚した実績のある代理お見合い会での一幕。

息子の相手を探す父親「年収は700万円ですが、転勤があります」
娘の母親「一人娘なので東京以外に嫁がせる気はありません」
東大卒の国家公務員の息子を持つ母親にアピールする娘を持つ母親「うちの子は料理が得意なんです」
高卒の息子を持つ父嫌「高卒だとなかなか目に留めてもらえない」
48歳の息子を持つ母親「(20代の娘の親に狙いを定めて)息子は若く見えるし、若い女性なら孫を2人は産めるから」
「ウチの子供と結婚して…!」“代理婚活”に奔走する悲痛な親心(共同通信 生活報道部取材班) | 現代新書 | 講談社(1/3)

並べてみると、壮観な位「自分ガー」が並んでいる。今のままの自分を受け入れてくれという親、親、親。こういう場でマッチングするのは、偶然求めるものと与えられるものがピタリと合ってる場合だけ。とても狭き門だ。

娘の見合いが成立しない理由は?

女子校、女子ばかりの専門学校を卒業した娘(36)の元へは、代理お見合いで渡した身上書の返却が相次ぐ。26歳から、娘に代わって親が婚活するが、年齢を重ねた今は、会う前に断られることが多いそうだ。

落胆する両親はこう口を開く

「年齢や学歴だけでなく、もう少し人物本位で見てくれたら」
「ウチの子供と結婚して…!」“代理婚活”に奔走する悲痛な親心(共同通信 生活報道部取材班) | 現代新書 | 講談社(1/3)

「中身を見て欲しい」という声はよくある。外見で勝負できないなら、内面でということだろう。そこでこの娘さんの内面を記事から拾っていくと

  • 人と打ち解けるのに時間が掛かり
  • 見た目は太めで自分に甘そう
  • 専門学校卒なのに職人ではなく家事手伝い
  • 合コンでは、「みんなと仲良くなろう」と思わず「早く帰りたい」
  • デート中男性が道に迷うと、相手に落胆
  • 初対面で会話が続かなくても、なんとか続けようという努力をせず30分でお開き

自分から心を開かず、自分に甘く、相手に厳しく、雰囲気をよくしようとする努力が見られない。

そんな娘の挙げる条件は
少し年上で、離婚歴がなく、会話が楽しく、たばこを吸わず、収入が安定していて、専業主婦をさせてくれること。

条件の中でご自身と重なるのは、離婚歴がなく、たばこを吸わないことだけ。当人は妊娠は難しい年齢で、自分から会話を盛り上げることもなく、安定した収入もない。ならば、求めるものも必然的に項目を減らさなければならないのでは?と、思わざるを得ない。にも関わらず、親から希望条件を減らしなさい、というお叱りがかからない。

そんな娘さんのアピールポイントは、料理教室に通っていることと、アクセサリー作りの出来る器用さ。でもそれって何の役立つんでしょう?料理教室などいかなくても、小さい頃から家事手伝いをしていれば、自然と料理はできるようになるし、アクセサリーが作れても数百万円を稼ぎ出せるわけではない。親の欲目でアピールポイントに見えるのかもしれないけど、男性側の親の立場に立ってみれば、そんなのどうでもいいこと、と気づくはず。

客観的に見て、この娘さんは内面も外見も残念ながら魅力なし。だからこそ身上書が返されている。原因があるからこそ、相応の結果が来てるという現実を親子ともに、直視しなければならないのではないだろうか。

この親子は何をすればいいか?

この親子がやってることは、掘った大根を泥付きのまま、「喰え」と差し出しているのに近い。掘った大根は、洗い、皮を剥き、切って、味付けして、器に盛って始めて、食べようかと検討される。

泥付きの大根よろしく、ぽっちゃり容姿、男性受けしない格好、人と打ち解けるのが苦手といって人の輪に入らない性格のまんまでは、打つ手なし。せめて、健康的と思えるくらいまで減量、男性受けする見た目の研究、人見知り克服のために家業の接客部分を担当するといったことに取り組まないと。

そこでご両親も我が子は見た目も内面も現段階では他人様から受け入れられないけれど、磨けばきっと光ると信じて、励ましていく。二人三脚で頑張れば、親子の絆も深まるし、そういう親子愛をほほえましく思うご家族と出会うこともないわけじゃない。きっと停滞していた見合い話にもいい変化が現れることだろう。

要するに、「ゆがんだものの見方を捨てて、冷静に現実に向き合い、いい答えが見つかるまで考え続ける」が、この親子には必要なのである。