あけすけさがない自分

改めて愛着障害(岡田尊司著)の愛着障害の克服の章を読んでいた。
ふと目に入ったエリクソンの人柄を表す単語「あけすけさ」。
あけすけさが患者の愛着不安を和らげさせたと書いてあった。

そういえば、私はあけすけさがあっただろうか?

学歴という鎧、常識という名の知識、職歴、金銭、さまざまなものを持っていますよと相手に伝えないと怖くていられなかった。なめられると思った。
だから出来るだけ自分を大きく見せるために、失敗じゃなくて恥じゃなくて、見栄を張った。
きっと小さい頃から、頭の良さ、行儀や聞き分けの良さ、従順さを評価されてきたからだろう。

でも私が好きだなーと思う人間は、知識や学歴がある人じゃない、金持ちでもない。
むしろズッコケ話が上手で、他人に寛容な人間だ。
もちろんそれでいて、キチッとしている人。

今まで私は何を強面ばってきたのだろう。
アホらしい。

そんな自分の愚を世の中はどう思っているか、ちょっとgoogleで検索してみた。
検索ワードは「あけすけさがない」
その一番トップに挙がったのが、

’ノーベル賞受賞! 独占インタビュー・山中伸弥 ジャマナカと呼ばれた屈辱を乗り越えて(上)’

あの山中先生が「あけすけさ」で表現される人柄だったとは?!
奇しくも山中先生の研究室に過去に入ろうとしていた私は運命を感じてしまった。
神様が「おごっちゃいけないよ。力を抜いて、あけすけに行きなさい。そしたら貴方の望む人生がひらけるから」と言っているよう。

最近一見関係なさそうな所から回り回って一つに繋がるという経験をしている。
結局山中先生とはほぼ接点を持たなかったが、いつか2013年にただの主婦である私と話をする時が来るかも知れない。

それまでに、自分のあけすけさをしっかりと育てていきたいと思う。