クライアントに感情移入する

土曜日深夜ドラマ「心療中」で、カウンセラー天間了がクライアントの朔也に煽られて水をかけるシーン。
実際のカウンセリング現場でも、クライアントはカウンセラーに心理的攻撃を仕掛けてくる。
カウンセラーはそれに巻き込まれて(逆転移)はいけない。

話を聞くとぐったりするということがあるように、人は聞くことでそれなりに心に影響を受ける。
私もカウンセリング申し込みのメールを読むと、相当自分を消費する。
自分を一旦横に置いて、相手の価値観で物事を見るというのは、そんなにたやすいことではないのだ。

本来カウンセラーは逆転移が起きないように訓練を受けている。
でもカウンセラーも所詮人間、時には相手に怒りを向けたくなることもあるだろう。
結局感情はバトンを渡し渡されするもの。
バトンそのものは、高熱で溶かすことでもしない限りなくならない。

その高熱をカウンセラーが生み出せるかどうか。
それも技量の一つだと思う。