人間に興味がない?!かも

ここまでさんざん人間についてブログに書きながらも、「実は人間に興味がない?愛がない?」と思い始めた。

きっかけは、昨日見た「博士の愛した数式」という映画。

この中で博士は非常に心優しく家政婦親子と親子の周囲に接する。
まるで”全ての人間は愛されるに相応しい”と言わんがばかりに。

博士の会話はほぼ数字を通して行われる。
家政婦の足のサイズが24cmだと知ると、博士は「実に潔い数字だ!」と言う。
博士にとって24という数字は、4!(1×2×3×4)という意味で、自然数を4まで順に乗算しただけという、実に潔い数字らしい。
家政婦はそんなことは知らないけれど、でも言われてみれば確かにそうで、面食らいながらも、数字を通して人を認めていく優しさに心を開かれ、博士を真剣に支えたいと思うようになる。

私は初対面の人に会ったとき、身につけているアクセサリーや服のセンスを褒めることはあるが、博士のように心からしみじみとそう思っているかというと、そうでもなく、内心”最初の印象が肝心、好感を持たれるようにまずは良い所を認めなくちゃ”という小賢しい心を抱いている。

そう、私はそこまで他人に興味がないのだ。

今まで出逢った中に、こちらはなにも働きかけていないのに、しみじみと心から認めてくれる人がいた。
なんの駆け引きもなく、「いい人はいいね!」と表現した川端康成のように。
自分勝手に褒めるでもなく、かといって小賢しさから褒めるでもなく、ただただ心のままに相手を認める。

私はまだ人間というものを理解しきっていないのであろう。
愛の正体に触れていないのであろう。
未熟者である。