イケてる私を演出する皆様

シルバーウィーク中に日本橋三越で開催されているナイトアクアリウムを見に行ってきた。

さまざまな珍しい金魚がライトアップされていて、きらびやかな世界。
今年で開催5回目だそうで、だいぶ凝った趣向のように感じた。

入り口からかなりの混雑具合。
そして皆様の手にはスマホ。
「カシャ」「カシャ」「カシャ」

フラッシュ禁止なものの、カメラのシャッター音はそれなりの存在感で・・・。

確かに物珍しいところに出かけたら、記録に残したくなる。

でも、会場で写真を撮っていた人の何割かは、記録ではなく、SNSなどに載せて「私、こんなところにいってきたヨ!」って自分を盛る演出をしたいんじゃないか?と思う。

そう感じた瞬間、カメラのライトでぼーっと写されたスマホ主の顔がなんだか不気味に感じた。

誰かにイイネ!されることで、私という存在を理解しようとする人々。
それが悪いというんじゃなくて、それを主に自己承認の手段として使ってしまうことに危機感を感じたのだ。
己という存在は、大勢から承認されることだけで成り立つのではなく、まず自分があって、周りからも受け入れられて初めて成り立つ。
他者からの承認優先なのは、依存という状況を生みやすくあまり好ましくない。

依存は背後からのそりのそりと忍び寄る。
イケてる私を気取っていたつもりが、イケていると演出しないと気が済まない私になってたら、マズい。
暗闇の中に映るスマホの画面をみながら、ふと、そう感じてしまったのでした。