お金を受け身に使ってないか?

みなさんは現金派?電子マネー・クレジットカード派?どっちでしょう。

私は現金派です。月初めに下ろしてきて、意地でもその予算内で生きます。たまに家中の小銭を集めてしのいでる時もあります。
そんなみみちい思いなんてしなくても、と思われる方もいるでしょう。
ですが、案外この厳しい局面が私を鍛えてくれるのです。

便利と引き換えに失う物

素敵な商品に出会ったら、手に入れたくなってしまうのが人のサガ。
財布からクレジットカードを取り出してレジに向かう。

会計したらそれは私の物。「いい買い物」は心を豊かにしてくれます。
商品との出会いはいつ何時発生するか分かりません。ですから再度買いに行く手間を考えたら、限度額内ならいくらでも決済できるクレジットカードは便利です。

ではキャッシュカードだったら?
今はコンビニにATMがあるので、24時間いつでもお金を下ろせます。

素敵な商品に出会い、手持ちのお金が足りなければ、ささっと下ろして支払いを済ますでしょう。
キャッシュカードは預け額という制限はかかりますが、貯金に余裕のある人なら、だいたいのものは買えます。

こうやって偶然の出会いを見逃すことなくお買い物できるのが、キャッシュカードでありクレジットカードであり電子マネーです。

しかし、当然これらにも弊害はあります。
使っていい予算が見えなくなることです。

現金しか持っていなければ、何度財布を覗いても手持ちの額は歴然です。増えも減りもしません。泣いてもわめいてもどーにもなりませんから、予算とは財布の中身そのもの。

ところがそれ以外の手段であれば手持ちを簡単に増やすことができる。
当然貯金残高は減っているのですが、それがなかなか見えないので、危機感を抱くチャンスすらない。

おかげでお金を湯水の如く使ってしまう人もいます。

失うのはお金だけ?

では、出て行くのはお金だけでしょうか?

そうではありません。お金を使う主体性が失われます。
クレジットカード等だと、予算内に収めなければという頭を働かすことなくお買いもの出来てしまいます。当然、お買い物中に脳を使って予算編成を組むといったこともしません。ただ目に飛び込んできたものを、習慣やインスピレーションに従ってポイポイかごに放り込んむだけ。
「何を」「何のために」「いつ」使うのか?といったことは頭をかすりもしない。

この買い方では、買うこと自体受け身になります。
流されて買っても成り立つからです。あまりに簡単に買えてしまう。

簡単にできることは、ゴールにたどり着くまでの面倒くささや吟味することを省いてくれて、一見するとメリットだらけに見えます。
けれどもその裏で、手や頭を動かすことを手放してしまって、考える主体性が失われてしまっている。

そうなると、決済手段を供給する側の思いのままです。
バンバン広告打って、魅力的な文言やステルスマーケティングをネットで流し、衝動でお買い物する人を増やして、じゃんじゃん利益がでればいい。

きっとウッハウハでしょう。
その裏で、カード破綻者やブラックリスト入りする人が出たって、そんなの知らん、です。

受け身であることは人生を壊す

受け身な買い物をしている人の財布はレシートとポイントカードでパンパン、カバンの中にはいつ入れたか分からないチューインガムの包み紙、机の上は書類の山で、次のデートの先も決められない。みるからに情けない人です。

そんな主体性のない人はどこまでいっても「どうするか」の舵取りができません。好きな物に没頭する一方、それ以外は何も出来ない赤ちゃん並の実力なのです。
当然すべてが後手後手に回って、周りから呆れられ、信頼されることもないでしょう。

クレジットカードで買い物している全員がそうとは言いませんが、少なくとも半数以上はそいうったきらいはある。

だから身近な買い物という行為からでも見直してみる。
コンビニで気に入った商品をポイポイかごに入れるのではなく、予算を300円にして、頭を使って買い物をする。
計画→実行→確認、いわゆるPDCAサイクルを回してお金に受け身な生き方からの脱出を図ることで、人生の歯車が回り始めることだってあるのだと思います。