誘われない問題はどうすればいいのか?

いつも段取りをやらされ、誰にもお膳立てしてもらえないことに悩んでいませんか?
なんで私ばかり頼るの? 私が動かなかったら、会うことすらないの?
そんな悩みを解決する方法、お話します。

悩みを解決するにはコレ!

「受け身を辞める」

えっ?なんで、と思うでしょう。
私はいつも時間調整から、店決めまでやってるんです。積極的と言われるならまだしも受け身なんて言われる筋合いない!

そうでしょう。
でも見方を変えれば、「受け身」なんですよ。

この場合の受け身とは、【パターンに流されてる】という意味です。
たとえばこんな風に会話していませんか?

相手「映画、見に行かない?」
私「いいよ。いつ?」
相手「いつが空いてる?合わせるよ。」
私「週末ならOKだよ。そっちは?大丈夫」
相手「うん」
私「映画、何にする?」
相手「どれにしよっかなぁ」
私「今、公開してるのは、コレとコレとコレ。あなたホラー嫌いだから、こっちかこっちじゃない?」
相手「そうかな」
私「これなんてどう?」
相手「じゃあ、それにする」
私「それじゃ、今週末△△で待ち合わせね」
相手「うん」

いつの間にか 私 が相手のスケジュール確認から、好みの映画選定までやってしまっている。
まるでこっちが映画に行きたかったみたい。

誘われないに悩んでいる人は多かれ少なかれ、こうやって会話の途中から進んでお膳立て係になる流れを作ってしまっています。

「受け身」を辞める、ということはこの流れを断ち切ること。
徹頭徹尾、こちらが決めるを退ける。
たとえば会話の冒頭
相手「映画、見に行かない?」
私「いつ、何の映画?」
と返す。
これによって、相手は「いつ、何の映画を見に行くのか」決める役割を負わされます。
こちらは提案に乗るとも乗らないとも言っていないので、あくまでも誘われる側をキープ。

もしその後
相手「わかんないけど、行きたいんだよね」と丸投げしてきたら、
私「あっそ。詳しいことが分からないと返事できないわ。」とこちらも丸投げ仕返しましょう。
そうすれば、話は膠着して、どうやっても相手が決めざるを得なくなります。

ここであなたが負けてはいけないのは、「何か自分が決めてあげなくてはいけない」という強迫観念です。
物事を決めるクセのある人は、心のどこかで「私が決めなくちゃいけない」という思いを抱えています。
自分が働かずに、相手を働かせることに罪悪感を感じてしまっているのです。
だから気づくと決める役割を担おうと身体が勝手に動いている。

それはまるで、「自分は無価値だから、せめて相手の分まで役割を背負うことで、なんとか価値を認めてもらおう」ともがいているかのよう。

その出発点は「自分が無価値だから」。価値がないから、その先がどんなに不条理であっても甘んじて受け入れていく。それがいつものパターン。

パターンは楽です。踏みとどまって考えなくても、身体が勝手に動いてくれるのに任せればいいんですから。そういう意味であなたを「受け身」と言っています。

新しい路の切り開き方

パターンを断ち切るには、やはり出発点を変える。「私は無価値だから」を「私は価値があるから」に変換する。
すると、その先のストーリーは「相手がちゃんとお膳立てしなきゃ、乗らないよ」になる。きちんと相手がそろえるまで、一歩も前にでない。

結果、相手がまったく誘ってこなくなるということもあるでしょう。
でもそれはもともとそうだったものが、あなたのパターンによってそうならなかっただけ。遅かれ早かれ交流は途絶えていたのです。下手にオブラートに包んでごまかされるより、スッキリして気持ちいいじゃありませんか。

さて、自分に価値を見いだしたあなたは独りから出発します。独りで出かけ、独りで世界に向き合う。すると、自分の内面と話す時間が増えます。自分が何を望み、何をイヤだと思っているのか、分かるようになってくる。内なる声が聞こえてくる。

ここで初めて、「対話」がスタートします。今までは人と交流することで、消えそうな自分をかろうじて確かめていたのが、真に自分しかいなくなって、向き合わざるをえなくなって、「自分ってどんなだっけ?」と確かめはじめる。すると「聴く」という姿勢が身につきます。

そのうち、他人の言葉の奥にある本音も聴くことができるようになる。訓練をすれば、聴いたことに即した答えをはじき出せるようになる。
ここまできてようやく、他者とのつながりのスタートに立てるのです。

今までは表面上のつながりだったのが、ちゃんと心を渡して心を受け取ってという交流に変わる。そうなれば、誘われないといった低次元の悩みに惑わされることはありません。
そこには揺るぎのない自分、そして揺るぎないつながりを感じられるのですから。

今、誘われないで悩んでいる人、段取りを押しつけられて苦しい人は、パターンから抜けましょう。真の交流がほしいのなら、一旦独りになる覚悟を持ちましょう。
何事も最初は小さなところから始まるんです。だから人の最小単位である「自分」から始めることに、恐れを抱かないで。