婚活が上手くいかない人の共通点

何年やってもお相手が見つからない。そんな婚活難民が口を開けば言う台詞「いい人が見つからない」
これはもっともらしい理由に見えて、たんなる責任転嫁だ。

このなすりつけは、ある考えに基づいている。その考えが縁を遠ざけ、実りない明日を招いているとしたら、それを知って現状打破に使ってみるのはどうだろう。

ありふれたアドバイスとはひと味違う、ピリッとした現実を前に、本当に必要なことが見えてくるかもしれない。明日を本気で変えてみたいなら、是非ご一読を。

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何度もフラれる原因

お見合いではなによりも「釣り合い」が優先される。持っているものの多さで紹介される人のグレードは決まる。それを分かっていない人は、自分より多くのものを持っている人にアタックして玉砕する。当たり前だ。持っているものに差がありすぎる。

こういう向こう見ずな人は、行動の是非を「自分がどう思うか」だけで決めている。「若くてかわいい子しか眼中にないから」「子供が欲しいから」、そういって、妥協したつもりの2番手3番手に申し込む。

しかし相手から「こんなオジさんオバさんはいやだ」「相手も若くないと子育てが大変」と断られる。そんな展開が毛頭なかった申込者は「1番には申し込まなかったのになんで?」と頭を抱えこんでしまう。

自分がどれだけ無茶をしているか、ぜんぜん分かっていない。

「自分がどう思うか」にはやたら饒舌で、「相手からどう見えるか」にとんと疎い人に限って、分不相応な相手へと突進していき、木っ端微塵に砕け散る。

モテる人はなぜモテる?

反対にいわゆる自然に出会うのに長けた人は、「相手からどう見えるか」に饒舌だ。相手が乗り移ったかのように当人になりきって心の内を話し、一瞬でハートをわしづかみにする。

わしづかみされるのは、心の代弁が人間の根源的欲求である「誰かに私を分かって欲しい」を満たす行為だからだ。人は生涯、誰かに支えてもらって生きていたいと願っている。その誰は親、友達、恋人、配偶者と年代を経るごとに変わってはいくが、守って欲しい気持ちに変わりはない。

だから配偶者候補には、誰よりも深く自分を理解してくれることを求める。それをあっさりと超えてきた人は、最短で筆頭候補に挙がる。告白なんかしなくても、向こうから「お願いします」と強く請われることだろう。

モテる人は、自分を語らない。語るのは相手のこと、そしてわずかばかりの自分情報。話すのはベストバランスと言われる相手8:自分2。その2割でさえも、相手にとって有用な自分情報でしかない。

どれだけ人間関係に絶望できているか

自分を語らず、相手を語るといった高度な技を繰り出せるようになるためには、なによりもまず自分の中にある「人に分かって欲しい」という願望を棄てることだ。

出会った最初の段階で「私を分かって欲しい」とあれこれ自分かたり始めると、たいがい相手の顔は引きつる。本心ではこちらのことなど、どうとも思っていない。興味はあくまで「結婚する」ことであって、「私と結婚すること」ではない。そこに気づけないまま続けると、早い段階で見切りをつけられる。

ならば相手の話をすればいいのかとやたら質問を繰り出す人がいるが、これもNG。質問ぜめにあった相手は、「これは詰問かなにか?」と思って気分を悪くする。オススメしているのは相手の話をしましょう、であって相手から情報を引き出しましょう、ではない。

相手の様子をさりげなく観察しそこから得られるヒントを元に話を振ってみる。その感触次第で話を続けるか、次の話題に振るかを決め、顔がぱっと明るくなる話題があれば、あいづちや促しに徹して話をさせ、言葉に詰まれば胸の内を代弁してやる。そうやってあたかも自分と対面しているかのような錯覚を起こせると、めちゃくちゃ好感を持たれる。

そこまで自分を消せるかどうかが勝負の分かれ目だ。つまりは、自分を知ってもらいたいという我欲から距離を置けるかどうか。

私はその我欲から距離を置くために、一度は人間関係に絶望することを勧める。人は人をなんとも思っておらず、なんなら誰かの命を犠牲にすることもいとわない冷酷な面がある。

この非情なまでに冷たい現実を目の当たりにしたとき、「分かって欲しい」がいかに現実離れした願いであるかを悟る。その悟りを以て、目の前にいる人物と対峙すればいい。本当に自分にとって要る人なのか、要らない人なのかが見えてくる。

婚活が上手くいかない人の思想

お相手によっては、お見合いの間機嫌良く自分の話ばかりして、ニコニコ顔でお帰りになることもあるだろう。けれど何人に一人かは、最初は自分の話をしていても、途中でこちらの話を聞こうと姿勢を正してくる。この「場に飲まれない冷静さ」を兼ね備えた人こそ、2回目も会うにふさわしい。

結局のところ共同生活を長く続けていくには、話を聞き、聞かされをバランスよく保っていくことが鍵となる。その片鱗を短い時間の中に垣間見ることができれば、今後期待できる展開へと進む可能性がきわめて高い。

このように、婚活で上手くいくためには、「分かって欲しい」気持ちと距離を取り、相手に乗り移って相手を話すことである。反対に「私を分かって欲しい」とばかりに自分のことを話す人ほど、婚活は長く終わりのないものになる。

婚活が上手くいかない人は、例外なく、「自分を分かって欲しい」との決別ができていない。