話の盛り上がりの明暗を分ける鍵はこれ!

話し下手さん、毎日の会話、ご苦労様です。さぞ頑張っていらっしゃることでしょう。

その割に盛り上がりに欠ける、場がしらける、みんないなくなるとしたら、悲しくなっちゃいますよね。盛り上がるってどうしたらいいんでしょう?なにから話せばいいんでしょう?

その悩みを解くべく、会話を盛り上げるための鍵がなにか、考えてみませんか。

話し下手と話し上手の違い

結論からいいます。

話し下手は「私」の話をし、話し上手は「あなた」の話しをします。

どういうことかというと、話しの下手な人って見えてる範囲が「自分」だけです。だから「自分」を基準に話しをしようとします。自分の趣味、最近面白かったこと、熱中している出来事、ないしは、自分が引き出したい相手情報の質問(詰問)、意見の押しつけetc。

完全に自分ワールドです。

話せば話すほど、相手は、聞いてあげて、答えてあげて、なんなら意見を受け入れてあげて、というのをさせられ、気持ちが沈んでいきます。会話における接待強要に、ほとほと嫌気が差すんですね。

一方で、話しの上手な人って目に入ってる範囲が「自分と相手」です。だから「相手」を基準とした話ができます。軽い感じで興味の矛先をさぐりあて、そこから一段、また一段下げていったり、○○と言えば…とキーワードを元に横へと広げていったり。

聞かれた相手は、自分の興味を掘ったり広げたりしてくれるので、思う存分相手ワールドが味わえ、満足します。

話せば話すほど、受け入れてくれる存在を感じ、孤独が薄らぎ、安心が増えていくので、気持ちが温かくなります。もしテンションの上がる話でもされれば、それこそ盛り上がること間違いなしでしょう。

話しの広げ方

相手と盛り上がるかどうかは、相手がその話題への関心があるかどうかにかかっています。そして、どの話題に関心があるかは、見ただけでは分かりません。

よーく観察して、「時計いいのしてそうだな。さてはこだわってるな」とか「汗をかいてるな。エアコンの温度について伺っておこう」とか、なんでもいいので、分かるところから、軽くどうですか?と聞いてみることです。

返事がそっけなければ、それはそれでいいし、思いの外言葉数が多ければ、「なにか思い入れがあるんですか?」と聞いてみると、話に弾みがつくのではないでしょうか。

人間の理を知る

どんな人も、一番関心があるのは「自分」です。集合写真でいの一番に見るのは、自分か「自分」の好きな人。我々は自分を起点とした世界に興味を持つというルールの中に生きています。

だからこそ、相手の話をしてあげるのが、なによりの盛り上がりを見せるのです。たとえば同郷だと分かって盛り上がるのも、同郷だからではなく、相手の思い出の一端を勝手に代弁してしまっているからです。あくまで相手の記憶に繋がる話しだから面白いのであって、かりに同郷と分かっても、まったく話が重なりあわなかったら、テンションは次第に下がっていくでしょう。

「自分」「自分」「自分」「自分」「自分」「自分」「自分」
どんだけ「自分」なんだよ!!というくらい、人は「自分」にしか関心がありません。 周りが気になってしょうがない、という人も、結局「自分」が周りより上か下かが気になってるんであって、周りに関心を抱いてるのとは違います。

でもまぁ、単純でいいじゃないですか。これほど人間の理がハッキリしているからこそ、適切な策が打てるというもの。私の話を引っ込めて、相手ワールドを実現してあげれば、いい一択!!

気をつけておくこと

ただーし、これはヨイショと同じ神輿担ぎなんで、体力に限界があります。担いであげて、担ぎ返してくれるなら、長い付き合いができるし、そうでないなら、用が終われば、フェードアウトということになるでしょう。

基本、人付き合いはその場限りです。それくらい、担ぎ返そうする人はいないんですね。だから盛り上がりは一時で十分と心得ておきましょう。「一生の」、とか、「ホンモノの」の、といった接頭語が付くことはないんですよ。