じゃない方の芸人

お笑い芸人さんはコンビでやる人のうち、存在感の薄い人を「じゃない方の芸人」と
いうらしい。

確かに画面に映る芸人さんで目立つ方と目立たない方がいる。

目立つ方は、番組の企画に自ら乗り込んでいって、「楽しんだるでぇ~」と
いう姿勢を感じる。さらに構成作家などの案に、自分から新しいアイデアを加え
「もっと、オモロいことあるんやで!」と、バシバシ売り込んでいる。
目立たない方は、決められたことを淡々とこなし、たまにボケたり、つっこんだり
するものの、自ら××したるでぇ~という姿勢が微塵も感じられない。

だからといって、私は目立たない芸人さんをダメじゃん!というつもりは毛頭ない。
ただ、単純に水を得た魚と、泳げない魚はこれほど違うんや!と驚いているだけ。

その昔SMAPで草なぎくんが、ずいぶんと自分のポジションに悩んでいたことを
思い出した。
イケメンでもなく、オーラがあるわけでもない。世間がキムタクと騒いでいるのに
おなじグループのオレなにしてるんやろ?って。

草なぎくんは悩んで、その後自分の好きなことを極めようと突き進んだ。
具体的には、ジーンズが好きだったので、ジーンズ道を極めたり、演技力を
磨いたり。
そして、クサナギという新しいポジションを手に入れた。
今や彼はSMAPでも堂々とした存在感だ。

芸人さんとして仕事を受けている以上、制作サイドから求められる芸人として
の技量を問われるだろう。しかし、じゃない方のなんて形容詞を付けられているの
だから、相方と同じ道を極めなくてもいいんじゃないか?

自分ってなにが得意?何があきずにやっていられる?と自問自答し続け、やって
みるを繰り返すことで、芸人なのに××できる人という新しい存在感を手に入れられる。

これは一般の人にも当てはまる。
学歴だけがステータスじゃない、発言力だけが存在感じゃない、会社の知名度
だけがモテる要因じゃない。
自分ってなんなのを知っている人、活かせる人が、人に一目置かれる人間。

周りがなんと言おうと、自分の特性を知り、活かす努力をし続ければ、きっと
芽が出るよ。
自分を信じよう。