弛緩の方法を考える

私は外で働いて家に帰ってきたら、とにかくほっとしたいなぁ~。
人は緊張と弛緩をバランス繰り返すから、健康でいられる。
仕事は緊張状態だから、家に帰ってきたら弛緩しなくっちゃね。

 ところが、そうもいかない一家もある。

働いて疲れて帰ってきても、家事がどっさり残っていたり、誰かの話を聞かなく
てはならなかったり。
よくお父さんが、お母さんに「その話、今しなくちゃいけない?」ってキレたり、夫が
家事を全く手伝ってくれなくて妻がイライラするのは、きっとこのせいだろう。

誰しもが恵まれた環境なら、せめて自分の家だけは、お客様気分でリラックス
できるのだろうけど、そんなもてなされる環境、そうはありません。
そんなとき、仕方がないから家でも緊張状態を継続しようとしても、長続きはしない。
いずれしわ寄せが来て、体調不良・精神不安定になる。
だから、工夫して弛緩状態をつくること。
例えば、お風呂にゆっくり入るとか、大好きなスゥイーツを食べるとか。

そして、なによりも家にいるときは、「自分ってすごい!えらい!できたヤツ!」と
褒めること。

この世の中、黙っていても褒めてくれる人は現れません。
じゃ、いっそのこと自分で褒めればいいんです。
なんかの啓蒙書で最初褒めましょう[E:club]とか書かれていても、「えーっ、できないし。
自分なんか褒めるところないじゃん。」と拒否姿勢でいた。
そういうときは、実は頭がコッチコチになっているんです。
ものすごくレベルの高いことしか、褒める対象でないと思っている。
そうじゃないそうじゃない[E:paper]。

「私今日、健康でいられてすごい。ありがとう、自分の身体!」とか
「あー、洗濯物ちゃんとたためるなんて、私優秀!」
といった、ある意味当たり前のことで自分を褒めるのです。
当たり前なんだから褒めるなんて~と思うかも知れないけど、でも世の中の全て
の人が健康なわけでも、洗濯物をたためるわけでもない。
すっごくいろんな要素が成り立って初めて、その当たり前のことができてるんです。
つまり、ものすごく運がいい状態で、ちゃんと自分をコントロールできてるってこと。

そうやって、お金とか時間とか、人とかを割かなくても出来る弛緩もある。
そこへ意識を向けると、わざわざリラクゼーションなんてしなくても、心身共に
健康でいられますよ。

共働きの夫婦が増えて、どっちも日中は戦闘態勢ってことが、珍しくなくなった。
だからどちらとも家に帰ったらくつろぎたい。
ところが家事をやる人がいないから、帰ってからも家の仕事が待ちかまえている。
なかなか弛緩できる時間帯を持てない。
そういう時代だからこそ、弛緩する技術を男女ともに身につける必要性があると
私は思う。

今まで弛緩を軽視してきたけど、働くための弛緩ということで働く・休むをセットで
考えるとけっこう重要なんだな~ということに気がつきました。