贅沢な悩みじゃないです

人は派手な出来事に目がいきがち。
DV、借金、浮気をした夫がいたら、「慰謝料とって、離婚しなさい」と周囲は勧める。
ところが地味~に、会話がない・共感しあえない・協力がない夫の場合、「贅沢な
悩みよ!」と周りは切って棄てる。

悩みは、どこから切っても悩み。
本人にとっては、苦しみをもたらす元凶。
なのにどうして他者は悩みが、もっともらしいのか、贅沢なのか決めてかかるのでしょう?

物事の判断を常識に照らし合わせて考える方法もあります。

その方法は問題を一定の枠で場合分けしたい時には有効です。
しかし、人の悩みは枠に当てはめて大小をつけても、スッキリできません。
悩みの元に真剣に向き合う以外ないのです。

確かに人の悩みに一から十までつきあうほど、暇な人はいないでしょう。
ですが、悩みにつきあってくれる人がいることで、救われるのもまた事実。
自分に影響が出ない範囲で、相手の悩みにつきあうことが信頼を深めることにも
なるのです。(やりすぎると依存されます)

有名な精神科医にSさんのシゾイドパーソナリティのことや、共感力の低さ、想像力
の乏しさについて相談したとき、「本人はお困りでないので、手を出せません」と
すっぱり断られました。
でも、妻の側からすると、のれんに腕押しで孤軍奮闘の毎日はとても辛いのです。
簡単に断らないで欲しい、助けて欲しいと思うのです。

結局、カウンセリングは諦め、自分でSさんの内部を変えていく努力をしていますが
Sさんの内部を見れば見るほど、Sさんの無理をしてきた過去が見えます。
損した生き方しているなぁ~、温かみと縁遠い日常なんだなぁ~と感じます。
それは、KOMAがめげずにSさんの内面を見続けた結果分かったこと。
こういう本人が気付いていない苦しみに、カウンセリングを通じてアプローチ
できると思います。

”理系男子はこんな特徴”程度のアプローチしか、世間はしていませんが、彼ら
の心の中でなにが起こっているかまだ未知数です。
彼ら独特の思想感が、時として相手を孤独の底へ落としてしまうことがあります。
そういう相手を救うためにも、Sさんをよく知って、どう変えていったらいいのか
考え続けたいと思います。