ふと、子供に手を上げてしまう。
子供の心を無視して命令してしまう。
身体的虐待、心の虐待。
きっと手を上げている親は、子供が生まれた時「この子は自分と同じ思いはさせまい」と誓ったにちがいない。
でも今虐待している。
なぜか。
それは親と自分を混同してしまっているからだと思う。
親に虐待をされた自分。その自分は唇を食いしばって耐えるしかなかった。
そして今、我が子は親である私の言うことを聞かない、好き勝手やってる。その姿が自分の幼い時と重なって・・・赦せない、この子だけ、この子は私と違って怒られない、いや、私のように怒られるべきだ、そうだ、同じ子供なのだから。
で、無意識のまま、虐待。後で我に返り懺悔。
結局自分がされてきたことを浄化できないと、子育てを通して自分が受けた虐待がフラッシュバックしたり、子供に対して羨ましい気持ちが出てきてしまったりするんですね。
人はそういう浄化されない思いから解脱するには、鍛錬が必要なんです。
それがカウンセリングによる心の見直し、傷の修復。
傷痕をぱっくり開けながら、人の手当なんぞできないのです。
虐待されたから、次の世代を虐待する。
これは当然っちゃー当然のこと。
自分の過去に意識が飛ぶ、自分の浄化されない思いが自分に乗り移る、それを避けることはできない。
だから、虐待を受けた人はちゃんと心のケアを受ける必要があるんですね。