結果だけみても、真実は見抜けない

ドラマや映画なんぞで、相手がピンチの時自分だけが逃げるということに抵抗するというシーンを見る。
例えば沈み行く船のなかで、動けなくなったパートナーを置いて船外に逃げるときとかね。

その行動は、人を見捨てることの出来ない心優しい人という印象をもたらす。

が、しかしその一方で、大事な相手を見捨てた自分というレッテルを背負いたくないであったり、相手を失った状況に耐えられないという側面をも持つ。
何事も完全に相手のためだけに、というのは難しいのだ。

最近思うのだが、人と人の関係は我々が感じているものとあべこべな気がする。
先の例もそうだし、人気者というのも、一見すると人気者に人が寄ってきているようにみえて、人気者が出会う一人一人を心でもてなし認めていることによって成り立っている。
取り巻きが自分の方を向いて貰おうと頑張る以前に、人気者には人に分け与えているものがあるのだ。

最終形だけを見ても真実は見抜けない。
なんか世界がひっくり返って、自分が見ていたものが幻想で、あるときパッっと散ってホンモノが現れる。
そんな感覚で世の中を見ています。