「結婚しなよ」は弱き者の戯れ言

なにかの記事で既婚者にしないで欲しいことの一つに「結婚っていいものよ~。あなたも早く結婚しなよ。」という押しつけがあった。

 

おそらく発言した当人は結婚を幸せと感じており、”幸せはみんなで共有しなくちゃ!!大好きな友達だから、早くこっちの世界へ入ってきて欲しいのよね”くらいの気持ちだったのだろう。

しかし、自分にとってイイことが人にとってイイこととは限らない。
結婚しない理由なんて人それぞれなのに、そこを精査せず、乱雑に自分の考えを押しつける感じ、なんとも言えず強制的。
自分の価値観==他人の価値観という構図が透けて見える。

もし発言した人が、自分と他人をきちんと区別できる人なら、「私は結婚して幸せだわ」というだろう。自分の感情を素直に語ることは、個人の自由である。

精神的に未熟である人ほど、世間がイイと思っている立場に自分が置かれると、最強のツールを手にしたかの如く、横暴に振る舞う。
そして「あなたのためを思って~」というかさを着て、今まで負けてきた(と自分で勝手に思ってる)自分を挽回させようとする。

弱き者(精神的な未熟者)はどこまで行っても弱く、強き者はなにがあっても強い。
それはこういう場面でもハッキリ現れる。
弱き者は、見てくれが強くなったと錯覚すると、途端に態度が変わる。

控えめで言葉数が少なく、いつも謙虚に構えている人は立場によって態度を変えることがない。真の強き者だから。

どんなに偉くなろうとも、自分と他者は区別し続けなくてはならない。
他者に敬意を払わなくてよくなる世界はこない。

それを知らぬ愚か者は、権力を手にした自分を錯覚し、暴走し、嫌われ、最後は独りぽっちに戻る。
栄華は永遠には続かない。
手に入ったものはありがたく受け止めることはあっても、そこに胡座をかいてはならない。胡座かいた瞬間から、その栄華は崩れ始めるのである。