魅力ある子を見て自分の魅力のなさを紐解く

人と会う時、心が躍る相手とピクリとも動かない相手と億劫な相手がいる。
心が躍る人とは会うことが決まっただけで、ウキウキになる。きっと楽しいことが起こるに違いない!!って。

魅力ある人とは、こういう心踊る相手のことを言うんだな。

ちょっと前に幼なじみと会う機会があった。

その子は一つ年上で、美人で、派手で、友達の多い人だった。
30年ぶりに見た彼女は、二人の娘を持つ母であり、相変わらず大きな瞳をたたえ、会話にウィットを入れてくる素敵な人だった。
彼女と会って、花火がドーンと上がるわけじゃない、イケメンがどしどし押し寄せてくるわけでもない。
でも、なんだかワクワクした。

華のある人という言葉は、彼女にピッタリだ。
見た目は年相応に落ち着き、親と同居する彼女にかつてのとんがった派手さはない。
教師という職業柄、むしろ手堅い印象だ。
それでも心の底に持っている。エゴとは違う、自由な、それでいて規律ある、素敵な感じ。

与えれば人に好かれるとはいうけれど、それは尽くすことや言うことを聞くことではない。
素敵な感じというのもまた十分与えるにふさわしい。

そして我が身を振り返り、「無」の自分に気がつく。
私には相手をワクワクさせる未知数がない。
相手の想定の中に収まる小ささだけ。
それじゃ、私の言葉を聞きたい人なんて出てこやしないな、と妙に納得。