アダルトチルドレンの「ど壺」から抜ける方法

キャリアアナリストのダニエル・ピンク氏がスピーチ番組TEDの中で人がやる気になるのは
「自主性 成長 目的」が満たされる時であると言いました。
自主性とは、自分の人生の方向は自分で決めたいという欲求
成長とは、何か大切なことについて上達したい希望
目的とは、私たち自身よりも大きな何かのためにやりたいという切望
を指します。

さて、我を振り返ったとき、やっているのは

「確認、比較、後悔」です。
気持ちが前に向くより、過去が正しかったと振り返りたい。
誰かに自分の功績を認めて欲しい、その気持ちが心を占領しています。

これこそがアダルトチルドレンの特徴なのではないでしょうか?

足元がおぼつかないから、まず足元を固めてから次の一歩に進もうとする。
けれど、いつまでたっても足元がなんらかの理由で固まらない。
故に同じ場所を繰り返し回って、一歩も成長できない。
成長できない人は周りから注目されない。
本人が心の中で停滞してくすんでいるだけでなく、周りから見てもくすんでいる。

人生灰色です。

では、ここから抜けるには?

足元が固まらないなんらかの理由を知ること。
知って対策を講じること。

功績を認めて欲しいという心を満たすことです。
手っ取り早くいうと、自分で自分を認めることです。
評価はしない、けれど認める。

この違いを最近になってやっと知りました。
自分を褒めましょうというのは、まったくもって役に立たない。
なぜなら自分が自分をくだらないと評価しているのに、上っ面だけで○○が出来て私スゴい!と言うのは、ネコのふんの上につきたてのきなこ餅を置いているような妙な気分になるからです。

組み合わせがオカシイ。

ですから、きれいな皿の上につきたてのきなこ餅を乗せる組み合わせにします。

具体的には
事実を述べて、どこがどう良かった(悪かった)のか自分なりに解釈して(評価はNG)、自分の本当の気持ちで締めくくるのです。
《いいこと編》
私は料理を作りました(事実)。香辛料の配合にこだわったので自分なりの味になったと思います(解釈)。ちょっとした工夫で料理にオリジナル感を出せるのは、なんだか楽しいです(本当の気持ち)。
《残念なこと編》
今日、仕事でミスをしました(事実)。発注個数の確認を怠ったことが引き金になり、皆様に迷惑を掛けてしまいました(解釈)。スムーズに事が運ぶようにと願って仕事を速くやることを優先した結果、大切なことを見失ってしまい軽率でした(本当の気持ち)。

これは岸英光さん著書の「ほめない子育て」から学びました。

なかなかここまでしっかりと構成を練るのは難しいので、一日1セットくらいの割合で自分に声を掛けるペースが良いかなと思います。

ちなみに今日私が自分に声を掛けるとするならば
自家用車の車内清掃をしました(事実)。前々から気づいていたけれどずっと見て見ぬふりをしてきたところにやっとメスを入れることが出来ました(解釈)。放置し気味な性格にちょっとは強制の力が働いたので、「私、結構やるじゃないか!」という気持ちです(ほんとの気持ち)。

車内清掃という地味なことは誰も認めてくれそうにないので、自分で認めてみました。

書いた後、気持ちは灰色から、薄い灰色くらいには変わりました。
やる気に一歩近づいたかな。