マザーテレサの教訓に学ぶ

マザーテレサの残した教訓のなかに
謙虚であり続けるためには
・自分の話をできるだけ話さないように
・他人の事情に口出ししないように
・他人をコントロールしないように
・好奇心を控えなさい
~以下続く

とある。
この教訓のすべてが正しいとは思わないが、最後の「好奇心を控えなさい」という言葉に、「うん、うん」と深くうなずいた。

好奇心は知識の泉源ともなるが、同時に下世話な俗話となりうる可能性もあるからだ。

よくテレビ番組で、医者が登場したときに、「ぶっちゃけ、いくらもらってるんですか?」や「袖の下もらうんですか?」という質問がなされる。これこそまさに下世話な俗話。
せっかく医者という専門職に話を聞くチャンスを得たのだから、「医者として一番厳しい場面ってどんなときですか?」や「医師になって一番よかったと思う瞬間はどんな時ですか?」といった聞く方も聞かれる方も考えが一段進むような質問をしたいもの。

[単に自分が知りたい・どんなものなのか図りたいという気持ちに捉われること]そのものが、人としての考えの足りなさを表している。
マザーテレサに言わせれば、「謙虚ではない」。

確かに、相手の懐具合が分かれば、途端に人は、自分より上か下かを品定めし始める。
これを謙虚と言えないことは、みなさんお分かりだろう。

私は人に興味を持つこと=人に質問すること ととらえていたために、相手の考えを促進する質問ではなく、自分が知りたいことを投げていた。
なぜか会話は盛り上がらず、”おかしいな?相手に興味を持って話を聞いたのに?”と困り果てていた。
だからこそ、この教訓を知って、膝を打った。

何を質問するかだけで、その人の思考レベルはきれいに表出する。
下世話な俗話をすることの無意味さと稚拙さを大人になった我々は肝に銘じておくべきであろう。