うつ病を患ってる人が読むべき本は心理の本ではない

うつ病に罹った時に読むのは、うつ病の人に向けた本。
そう、思い込んでいないだろうか?

うつ病経験者が書いたマンガ、高名な医者が書いた本、考え方を変えるための啓蒙書。

症状を知るために最初はそれでもいいだろう。
しかし10年以上それらの本を読んだ私の結論は、「共感は出来るけど、治りはしない」だ。

では、どんな本が治る道しるべとなり得るのだろう。

本への不満

心理学、哲学、脳科学、精神医学。うつ病を知るためにありとあらゆるジャンルの本がある。本の一つ一つは専門的に深く掘り下げて行っており、読めば読むほどいろいろな要素が絡み合って、今の混乱した自分があるのだな、と思い知らされる。
とくに境遇の似た人のエピソードを読んだときは、深い共感とともに「私だけじゃないんだ」と独りぽっちの世界から救われた気がした。

それらの本もラスト1/4くらいにかかると、治し方に関する言及が始まる。
そのとき思うのが、今まで書かれてたことに比べて注がれたエネルギーが減っている、ということ。

あんなに筆が走っていたのに、どうして治療に関してはトーンダウンするの?

唯一応えてくれた本

読んでも読んでも、不満が溜まる一方だったある日、たまたま出会ったのが知性に関する本だった。
知性とは、自分が掛けているめがねのこと。

子供っぽいメガネを掛けていれば、目の前にある利益しか見えない。
知性が上がると、子供っぽいメガネを外して、「あっ、こんなメガネを掛けて世界を見ていたんだな」と気づける。
何十にも掛かっているメガネの一つずつを外すことができる度、「あっ、こんな狭い視野で見てたんだな」と気づきが増える。そして知性が上がる。

我々が正義と思ったり、唯一と思っていたものは、たんに掛けているめがねを通してそのように見えただけで、全然正義でもなんでもないことが判ったときに、始めて目の前が明るくなった。

めがねを外して、見る世界を変えるための本

そこからは、何枚めがねを外せるか、が自分の中の勝負になった。
そのため読む本は以前と様変わりし、ちょっと変わった、一見すると心理と関係ある?と首をかしげたくなるものになった。

その分野とは「組織論」。
人と人が群れの中でどのように相手から影響を受け、どのように思考が狭められ(どのような矯正メガネを掛けさせられ)、それをどうとっぱらっていくか(どうメガネを外していくか)、を説いた本である。

うつ病とは勝手になるものではなく、誰かから心ないことを言われ、それが自分を追い詰め、バーンアウトした状態だ。
だから治すためには、心ないことを言われても立ち向かえ、自分を守れるようになることが必要。

もしそうならないまま元の職場に戻れば、きっと気の強い誰かの餌食にされてしまうだろう。

餌食にされないためには?
→ケンカできるようになる。

ケンカできるためには?
→その場に働く力(各々が掛けているめがね)をきちんと把握する。

把握するためには?
→組織とはなんぞやを学ぶ。

という理屈で「組織論」である。

知性を上げて力の入れ処を見極める

「人が怖い」
これは生物として当たり前のこと。

それでも人を温かく迎え、周りからも好かれる人というのは居る。
その人と自分が180°違うのか、といえばそうでもない。

違うとすれば、どこまで見えてるか、つまりどこまでメガネを外せるか、即ち知性が高いのか、ということだけ。
知性が高いほど、見えてる範囲が増えるので、恐れるものが減る。

無策で丸腰のまま向かっていってはならない。必ず知性を上げて、落ち着いて対処出来る自分を手に入れないと。
そのコツを下記に紹介する書籍の中につかみ取ってもらえれば幸いだ。
特に私がカウンセリングできない男性にお勧めしたい。




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