カウンセリングをやってみて~全てが思い描いたようにはいかない

ここ何ヶ月か色々な患者さんのお話を聞かせていただいて、カウンセリングを始める前にイメージしてたのと全然違ったよ!ということがありました。

カウンセリングを受ける方や、カウンセラーとしてやっていきたいという人に参考になれば、という思いで、書き記します。

患者さんの中に意識のしっかりしたとことそうでないところがある

私のところに来て下さる方は、みなさん理知的でしっかりしていらっしゃいます。
数回お話を聞く中で、ほとんどの時間はかなりしっかりとお話になられているのですが、ごくたまに迷走するときがあります。

私もなるべくお話になっていることを把握したいと苦闘するのですが、流れが速くて追いつけません。
それもご本人の中でもまだ考え抜くところまで行っていないので、本筋が曖昧で、「うん?」となることもあります。

きっと過去に私が患者としていたときも、先生方は同じ気持ちだったのでしょう。それでも否定せずに聴いてくれたのは有り難かったです。

物事にはあそびや余白が必要です。
時間の100%が全てカウンセリングでなくてもいいと思います。
迷走している時間もまた、後で振り返ったら大切な余りだと分かる日もくるでしょう。

あんまりキツキツにならずにカウンセリングすることが大切だと、カウンセリング経験を通じて感じているところです。

思ったより早く変化が訪れる

人によっては、ですが、聞き取りの段階や、未だ準備にも至っていない段階で、いきなり変化が始まる患者さんがいます。
こちらは、ここまで来たら変化するよね、を想定していたので、「変わりました!KOMAさん」と言われて面食らったことがあります。

私は未だ何もしていないのです。
何もしていないのに変わるってどういうこと?

もしかしたら、「話す」ということは我々が想定しているよりもずっと自身に訴え掛けてくる力があるのかもしれません。

カウンセリングを続けるコツは、「変化」という楽しみを実感することですから、想定外とはいえ「変化」が生まれたことはカウンセリングに弾みをつける良きことと言えましょう。その変化を大切に、さらにもっと細やかに変化を後押ししていくのも、カウンセラーとしての大切な仕事です。

後ろ向きでスネてた人が前を向く姿は雄々しい

始めたころは本当に弱々しくて消え入りそうな心の持ち主が、自分を見つめ自分を変えようとあがき、一歩一歩前に進む姿は、本当に力強いです。

出会った頃のあの弱気な○○さんはどこに? と思わされます。

カウンセラーなんて、元は心のひん曲がった人がなることが多いですから、私のような弱小人間は、カウンセラーなのに患者に勇気づけられている次第。
いいんだか、悪いんだか。

でも、患者さんが良くなればそれが一番です。
目標は患者さんが私を励ましてくれるようになること、ですかね?

以上、カウンセラーをやってみて気づかされたこと、でした。