そんな言葉であなたが傷つくことはない

思ったことが口から出る人はけっこういる。
アスペルガーほどじゃなくても、「いちいちそれをいう必要ってある?」みたいなこと。

たとえば自慢。私はちっとも興味ないのに、褒められて嬉しかったことを垂れ流し。オチのない会話にこっちはげんなり。
たとえば愚痴。アドバイス不要とばかり、ひたすら嫌だったことを聞けと強制。聞いてるこっちが暗くなるわっ!

誰が何を思おうとそれは自由です。でもそれを口に出すか出さないかは自由じゃないですよ!
知性というフィルターをかけて、口に出す/出さないを選別してますか?

他人のことなどどうでもいいという人に限って、知性のフィルターを働かせない。すべてはそうしたいかしたくないかで決める。相手のげんなり顔も暗い表情もおかまいなし。それどころか話してるうちに興奮してきて、速度アップ、言葉の過激さアップ。聞いてるこっちは、お腹イッパイ。

それもたちが悪いと、「説教」という形になる。「聞かせてやってるんだぞ!」って。
いーりーまーせーーーん!!!!

でも今回はその中でも特に悪質なこちらを痛めつけてくる人の話。

虫の居所が悪い奴の八つ当たり

私に合う前、ちょっとしたトラブルに巻き込まれたA君。イライラした顔でやってきて、「こっち見んな、ブース」って言ってきた。普段から自分を不美人だと思っている私。そのひと言がグサっと胸に突き刺さり、”嗚呼~私っているだけで邪魔なのね” と激落ち込み。

その落ち込み、いりませんからっ!

あのね、悪いのはA君なの。トラブルごとき自己処理できないA君の未熟さが問題なの。別にイライラしたっていいけど、そのイライラを弱い者イジメで発散しようと口に出すA君の軽率さが問題なの。

そこ、勘違いして、なんでも自分が悪いって思っちゃ駄目!
不愉快だったらそれをちゃんと口にしましょ。「なにかあったのかもしれないけど、それで私に八つ当たりしないでくれるかな。撤回しないと、たぶんあんたの印象ずっとサイアクなままだわ」

上司からの強烈なパンチ

気の短い上司がずかずかとこちらへやってきて「どうしてこんなできの悪い資料を出したんだ。いい加減にしろっ!」て言ってきた。仕事が出来る方ではないという自覚をもったあなたは、「もう少し優しく言ってくれたっていいじゃん」と思いながらも、”私、仕事できなんだ~↓” と自己肯定感だだ下がり。

そのだだ下がり、いりませんからっ!

反省は大事ですよ。でも自己肯定感のだだ下がりは必要なし。確かに資料の完成度はいまいちかもしれません。でもそれは上司が「ここをこう直して、あとこう改善してから提出して」と言えばいいだけのこと。いい加減にしろ!と感情にまかせて物を言ってるのは上司の感情コントロールの下手くそさ故だし、もしかしたら指示の出し方が曖昧だったからかもしれないんだよ。

そこ、勘違いして、なんでも自分が悪いって思っちゃ駄目!「もう少し優しく言ってくれたって」って気持ちも大事にしよっ。
「資料の完成度が不十分で申し訳ありません。ですが、『出来が悪い』だけでは、何がどう悪かったのか分かりません。具体的に修正箇所を示してください。対処いたします。あと、『いい加減にしろ!』という言い方は、言葉は上司たるものの品格に関わると思いますが…」

やるかやらぬかはあなた次第

読んだ人の大半は、「いや~、そんな鮮やかな切り返し無理でしょ」という感想を持つだろう。私もそう思う。
けど、時間をおいて返事できるケースなら、やれなくもない。

要は甘んじてこれからも八つ当たりやキツい物言いを受け入れていくかどうかの問題。別に耐えてればいいんでしょという人は、黙ってお茶を濁しておけばいい。でもそうでないなら、相手に反感を持たれないぎりぎりのところで、なんとか自分を護る方法を身につけていく。

私は病まない程度なら、それは自由だと思うけど、生きる価値を見失ったり、消えてしまいたくなってるなら、取り組んでみる価値はあると思うけどな。
少なくとも、傷ついたまま黙って自分を壊してしまうようなことだけは阻止したい。

あなたは誰かに傷つけられるような、みじめな存在じゃないんだよ。大切にされて、耳を傾けられて、にっこりとほほえみかけられる存在なんだよ。でもそうなるには勇気が必要。

さて、あなたはどういう人生を選び取っていく?