どんな相手と結婚すれば良いのか?教授の意見

どんな人と結婚すれば、幸せになれるのか。
あの人とこの人、どちらを選べばいいのか。

結婚したいと思う人にとって、誰と結婚したら良いのか?に対する悩みは尽きない。

同年代の友達に相談すると、容姿・年収・フィーリングが大切、といい、親に相談すると、家柄・家族構成・地位が大切という。もちろん、そういうことも大切だと思う。

けれど、生涯を共にする相手だ。もっと、こう、その人の前でだけは自分がイキイキしていられるとか輝いていられる、みたいな感じというのも大切ではないだろうか。

教授の意見

御年70歳を超える教授の書いた本にこのような記述を見つけた。

 先に私は、相手の対応によって、自分が全開できることもあれば、逆に見る影もなく萎んでしまうこともあることを書いた。できれば、自分の可能性を開いてくれる存在と向かい合いたいものである。そんな自分をもっとも素晴らしい存在と思わせてくれる存在こそが、愛する相手であってほしい。
 一緒にいたいと思う心情は、単に相手が美しいとか、頼りになる逞しさをもっているからといったものではないだろう。愛情の第一歩は、一緒にいるのが楽しい、一緒にいることそのものが大切な時間として意識できる、そんな単純な感情だろう。それはそのままでいいのだが、もう一つ、一緒にいることによって、自分のいい面がどんどん出てくると感じられる相手こそが、ほんとうの意味での伴侶となるべき存在なのだと、私は思っている。
引用 知の体力 (新潮新書)

自分が一番いい状態でいられると思える相手と一緒にいなさいね、という教え。
まさにその通りである。

自分の選択の善し悪しの決め方

私達は与えられた命を全うする責務を負って、この世に産み落とされた。全うするからには、全うするだけの努力を積まなければならない。それなのに、「あんたの実力じゃ無理よ」とか「やるだけムダ」と言ってくるような相手といたとしたら…全うしようにも、やれない。
えい!と力を込めても、言われたことを思い出して、どうせできないと諦める。

そうさせてしまう相手を生涯供にする相手として選ぶのは正しいんだろうか?それで迷うことなく「自分を活かすことのできる選択!」と断言できるんだろうか?

学歴がいいから、大きな会社に勤めているから、私もいい年だから、両親を安心させるため。諦めるんだ、自分の未来を。
自分の未来って、そんなに軽んじていいんだ。
世間一般の物差しの方が、ずっと信じられるんだ。

って、
そんなわけ、ない。

なぜ「結婚」するの?

そもそも、なぜ結婚するのか?

それは、「対話」を通して、人間として成長したいからだと思う。違う生活環境で育ち、まったく別の価値観をもった相手と出会い「話す」という行為を通じて、「あっ!そんな考えもあるんだ!」と気づき、頭の中がガバッと開く。そんな毎日が嬉しくて、明日もこの人と一緒にいたいと思う。それが結婚じゃないだろうか。

「この人といると、オモシロイから結婚しました」
この単純な言葉にこそ、結婚の真実がある。オモシロイということは、その人と一緒にいるときの自分が好きということ。人生、自分が好きと思えるときほど、充実する瞬間はない。

裏を返せばその人なしじゃ、その充実を実感できないということ。
だから、その人にする。それが、結婚相手の選び方だーと私は思う。

最後に8年前に奥様を亡くされた先生からのひと言を紹介する。

愛する人を失ったとき、失恋でも、死による別れでも、それが痛切な痛みとして堪えるのは、愛の対象を失ったからだけではなく、その相手の前で輝いていた自分を失ったからなのである。
私は2010年に、40年連れ添った妻を失った。彼女の前で自分がどんなに自然で無邪気に輝いていたのかを、今ごろになって痛切に感じている。
引用 知の体力 (新潮新書)

引用した本の詳細

知の体力 (新潮新書)

知の体力 (新潮新書)