カウンセリングが効く人と効かない人の違い

カウンセリングを受けて、万人に効果がでるか、と言われれば、そうは思わない。出る人は出るし、出ない人は出ない。

では、自分が出ない人だったら受けてもムダじゃん!と思うかもしれない。
その通りだ。

だったら諦めるしかないのか。このままずっと居続けるしかないのか。

そうかもしれない。でもそうじゃないかもしれない。
この先を読んで判断してみてはいかがだろうか。

効くか効かないかの違いは主体性

カウンセリングの効かない人は、こう言う。「僕はどうしたらいいですか?」

カウンセリングの効く人は、こう言う。「僕はどうしたらいいんだろう?」

言ってる内容はほぼ同じ。でも決定的な違いがある。それは、他人まかせか自分でなんとかする気があるか

前者はカウンセラーに何とかして欲しいので案をください、と考えるのを放り投げてる。後者は自分でなんとかするつもりあがあります、と考えるのを手放さずにいる。

この放り投げると、手放さずにいる、の違いが効果の有無となって現れる。

先日お話ししたように、カウンセリングとは少し物事が見えるようになった未来の自分と話す行為である。カウンセラーはあくまで未来の自分に成り代わってくれるだけで、未来の自分がしょぼければ、カウンセラーもしょぼくなる。

このしょぼいかしょぼくないか、の差は、今の自分の立ち位置による。

今、他人まかせの人はどこまでも他人まかせなので、たとえ未来の自分であっても考える力が身になってない。今と同じちゃらんぽらんな自分に聞いたところで、いい解が得られないのは目に見えている。

どんな世界も、何とかしようと手放さず考え続けた人のところにだけ、悟りやひらめきが降りてくる。

難しく考えることはないが…

「僕はどうしたらいいですか?」と「僕はどうしたらいいんだろう?」。

これ、どちらも考えられないほど難しい言葉ではない。でも不思議なことに、「どうしたらいいんですか?」と言葉にする人は、誰に対しても相手に解を求め、「どうしたらいいんだろう?」と言葉にする人は、どんな時も自分に解を求める。

そしてカウンセリングを受けようとしている人の大半は、「どうしたらいいんですか?」と口にしている。カウンセリングさえ受ければ治ると思っているのだ。

だが残念なことに、カウンセラーは神様じゃない。妙案を授けることはできないし、ましてや万人相手を説得できるスーパースキルを持ってるわけでもない。できるのは本人のやりたい方向を後押しするのみ。

つまりどんな小さな変化でも、まずそれを本人がやりたいと思い、やろうと決めることからだ。このやろうとする姿勢こそが、カウンセリングを成功に導く道しるべとなる。

エンドレスに喋り続けるのは無意味

「どうしたらいいですか?」の考えの染みついている人は、とにかく思いの丈を吐き出したがる。1つのエピソードを語るのは分かるが、そのエピソードに付随して、あれもー、これもーと語る口が止まらない。

それは「今語らないと、私のことを分かってもらえない」という気持ちからだ。なんとしても自分を知って最適な治療法を見つけて欲しい、その一心で語り続ける。

でもこれ、最初に話したことの目的を自分自身が忘れてしまって、何が伝えたかったか、本人が迷子になる最悪のパターン。本当に自分を知って欲しいなら、一番語りたいエピソードにとどめて、そこから外れることなく考える方向へ舵を向けることだ。

無事そうできれば、なぜこのエピソードを選んだのか、何を伝え、何を変えていきたいと思っているのか、という自分の中の「どうしたらいいんだろう?」から離れずにいられる。

何事も思いつくまま流されては、結果が伴わない。

カウンセリングを受ける覚悟

今の自分のまんま、明るくなりたい、自信をつけたい、説得力を増したい、と言われてもそれは不可能デス。

あらたな能力を身につけるからこそ、今と違う自分になれる。

とすれば、取るに足りない小さなことから手をつけてみようではないか。それが考え方のクセの強制。いつまでも周りに甘えて、「どうしたらいいですか?」と言ってるようでは、時間とお金を浪費するだけ。無理にでも「どうしたらいいんだろう?」に変えてみよう。

カウンセリングの基本の基本は、まず当人が「どうしたいか」を考える気があるか、である。「どうしたらいいですか?」ではダメなのである。周りが悪いんです、私不幸なんです、とアピールしたところで、そんなのノートに書いとけ!である。

ノートならほぼタダだ。

どうせカウンセリングなんて、ぼったくりで儲かればなんでもいいんでしょ?と思うかもしれないが、そんなことを考えるのはごく一部。助けて欲しい、と言われたなら、全力で助けたいからカウンセラーをやっている。

だから中途半端な他人まかせの姿勢で申し込んで欲しくない。絶対効果でないから。
そのお金でマッサージでも受けたほうがマシです。