一人暮らしを反対してくる親を振り切るには?

「一人暮らしする」といったら母が「私を捨てるのね」と言った。

娘は母を悲しませたくなくて、思いとどまったり、罪悪感にさいなまれたりする。

でも聞いた瞬間、腹の底にドロッと汚泥が流れ込むのを感じている。

「母か、自分か」
に苦しむすべての娘へ、ささやかながらメッセージを送りたい。

「捨てる」の意味

「私を捨てるのね」
を聞いたとき、あなたはずいぶん偏った考えだなと思ったのではないだろうか。「一人暮らしをする」のは、親を捨てるためではなく、自立するため。
家事も家計も全部自分で出来るようになって、生活の全部を自分でまかなえるようになることを目指す。

「捨てる」というのは、捨て場まで持っていって置いてくること。たとえばゴミ捨ては、指定された場所にゴミを持っていって置いてくること。けしてゴミを家に置いたまま、家に帰らなくなることではない。

論理的に考えればはなはだオカシイ理屈も、そのときは真実に映る。
だがその真実もまた、前例や世間の目が作り上げたものに過ぎない。戦中と現代で「贅沢」の是非が違うように、時代が変われば、いくらでも変わる。

母は尊重してくれたのか?

ただ一つ言えるのは、人を尊重し、人に尊重されることは、心を軽くする。

では母親があなたを尊重したか?
困っているあなたに寄り添ってくれただろうか?
悲しんでいるあなたに胸を貸してくれただろうか?

おそらく困っているあなたにさっさと知っている解を示し、泣いてるあなたをあきれ顔で見つめていたであろう。母親たちは子供の負の感情の淵まで降りてきてはくれない。
その代わりいつも世間から後ろ指されないように、「べき」でくくり、かくあるべしで我々を追い立てる。

それは尊重とはほど遠い。優等生的立ち位置を強迫されているかのよう。だからあなたはいつも周りの顔色をうかがい、人の機嫌を損ねないように生きていた。

だが、それだけで納得できない自我がある。抑えても抑えても消しきれない思いがある。だからこのページを読んでいる。
ー苦しい、抜けたい、自由になりたいー
そんな声が聞こえてくる。

そんなあなたに敢えていいたい。「それでいい。それがあなただ」と。
心の声はあなたのありのままを表している。あなたが潰してしまったら、その声はどこにいけばいいんだろう。だれが拾ってくれるんだろう。
だからあなたが聞いてやれ。一人暮らしをしたいという声を拾ってやれ。

まやかしに負けるな、あなたを見ろ

母親の口から出た「捨てるのね」は、本当は娘に向けた言葉じゃない。母の母(祖母)に向けた言葉だ。母の母は母の心を声を拾ってやらなかった。それをいつまでも恨んでいる母が、母の母に言いたかった言葉を子供にぶつけてるだけ。
あなたは母に対して何の責任もない。ここまで生きて、母を親にしてあげただけでお役目十分。

あとは幸せになるためにこれから何を掴むのか考える。意識は離れた母ではなく、あなたが施すであろう誰かや何かに向かわなくっちゃ。

もしあなたが母親になる日が来たら、ここに書いている意味が分かる。本当に子を思うのなら、子供の思いを大切にしてやるのが母親の努めだってこと。

《追伸》
にごり湯さん、スターありがとうございます。元気でました!