昨晩放送の「ザ!世界仰天ニュース キレる妻の心の闇」は、なかなかセンセーショナルな内容だとと思います。
この数年で妻から夫への暴力相談件数が急増しています。その背景には、日本独自の価値観、昭和の家庭のあり方が強く影響していると思われます。
けして特別なことではない、キレる妻の存在。どう対処していけばいいのでしょうか?
キレる妻を作った背景
私たちは親を見て、人付き合いを学びます。一番偉いお父さん、いろいろ命令するお母さん、そして従う子供たち。この構図が、「力のある者がコミュニティーを支配する」という考えを子供の心に刻みます。
思春期を迎え、言いたいことが出て来ても、親は
「あなたのためよ」
「口答えせずにさっさとやりなさい」
「お母さんの言うことを聞いていれば大丈夫」
と言って、耳を貸してはくれません。
子供は苦虫をかみつぶしたような顔をしながらも仕方なく従い、心で「力さえあればコミュニティーは支配できる」という思いを強めます。
これは昭和の家庭においてよくみられた風景。現代のように「個」を尊重する考えはなかったので、この状態は特段問題視されることはありませんでした。
支配は行動をエスカレートさせる
子供は「力さえあればコミュニティーは支配できる」と思ってはいても、自分に力があると思えないうちは、どんな人に対してもおとなしく従います。
自分より実力のある同僚、口の立つ友人、上司など目上の人には親に従ったのと同じく従順な態度を示す。
ところがなにかのきっかけで、相手は気が弱いな、私のお願い事を聞いてくれそうだな、と思えると、「今度は支配する側に回ろう」とします。
最初は些細なお願い事から、次第に過大な要求へと。時間とともにエスカレートしていきます。
これは人間の性質であるとスタンフォード大学の心理実験が証明しています。Wikiの説明をどうぞ→★
世界には力のある者とない者がいる、という考えを持つ人は、力のある者の側に立ったとき、心理実験のように外部から強力な力が加わらない限り、支配を強めていきます。ですから、一度権力を手にした妻は、言葉に飽き足らず暴力まで振るうようになるのです。
キレる妻を暴走させないために
これを防ぐには、わずかな違和感を逃さないこと。まぁいっか、とやりすごすと、次から次へと要求が大きくなって、手がつけられなくなります。
初期段階なら相手も様子見なので、こちらが毅然と向き合えばおおごとにはならない。
たとえば、どうみても当てこすりで「あなたの言い分ってオカシクない?」と言ってこられたのなら、なんじゃそれ?と思いつつも「スマナイ。すまない。」と謝るのではなくて、「ほぅ、どこがオカシイか説明してくれるかな」と説明責任を果たすように返す。そうすれば相手は「この人は合理的じゃないと理解を示してはくれないんだ」と感じて、無茶な要求はしてこなくなります。
相手をバカにしたり、むげにしたりせず、かといって要求をまんま飲まずというポジションを崩さずにいると、相手の「力さえあればコミュニティーは支配できる」という思い込みにメスを入れられます。誤った思い込みは、健全な方向へと修正していきましょう。
親子だろうが夫婦だろうが「相手」と「自分」にはしっかりと境界線があって、それを踏み越えてはいけないという原理原則がある。しかし相手が運悪くそれが守られない世界に産み落とされたなら、新しい考えの習得が必要です。
それを手助けするのが、周りの役目。なんでも言うことを聞いて、相手の怒りを静めるのが役目ではありません。強くなりましょう。