「見捨てたら死んじゃうから」という脅しに向き合うには?

メンタルの弱い彼女に別れを切り出すと、「見捨てたら死んじゃうから」と脅された。死なれたら困ると思った彼は、気が進まないまま別れを先延ばしにして、悶々とした日々を過ごしている。

果たして気持ちの沈んだこのままでいいんだろうか?
と思っている人に、是非考えて欲しいことがある。

それは、「見捨てられて困るのは誰か?」ということだ。
この場合、もちろん彼女はそう思っているだろう。では、彼は?

彼は別れたがっている。見捨てる意識はないまでも、離れたがっている。したがって、【彼は】困っていない。すなわちこれは彼女の問題であって、彼の問題ではない。
なのに彼も当事者のように困っている、ということが、問題である。

彼の心の中に、彼女のお困りごとは彼女のものなのにそこに手を出してどうこうできる、という思い上がりはないだろうか。
別に彼がいなくたって、彼女は生きていける。彼女にはそれだけの生命力がある。それを過小評価して、生命力がないから僕がなんとかしてやらなきゃ、というおごりがあるからこそ、身動きが取れなくなっているんだ。

すんなりと別れたいなら、彼女を立派な一個人として見、かつ、自分は人を救えるという過信を捨てること。

人はどこまで行っても誰かと融合し、一つになることは出来ない。だから彼女とは別個体の彼に出来ることは一つだけ。
「オレと別れても、君はちゃんと自分の足で立って生きていけると信じてるよ」と最後くらい彼女をまっとうな人として見ること、である。