周囲に誤解を受けやすい、ホントは弱い私

お仕事をしている女性の中には、「気がキツい」とか「ハッキリものを言い過ぎ」といった言葉に傷ついている方もいるのではないでしょうか。女性だったら、「優しい」とか「柔らかい」とか、闘争とは真逆の評価が欲しいですよね。

でもそんなかわいい女になれない。
男性にこびたり、甘えたりなんかできない。

そんな不器用な女性の心の内を探ってみたいと思います。

なぜ、態度がキツくでるのか?

あなたは別に秘めたる闘争心など持っていやしませんよね。

むしろみんなと仲良くやろうと心がけている。けど、仕事は仕事、きちんとオーダーに応えなくては、という責任感を持ってる。自分の存在する価値は、この責務を誠実に遂行するというところにあるから、いい加減なことなんて出来ない。そしていい加減なヤツも許せない。適当な仕事をする相手を見逃すことができない。

いいと思います。ヘラヘラしていて、アウトプットの質が悪い人より、厳しくても、しっかりとした成果を出せる人の方が、人として信頼できますもの。私は好きです。

でも一つ間違ってることがあるとしたら、それは他者に自分と同じ責任感を持てと強いてしまっていること。
責任感から質の高い成果を出すのではなく、質の高い成果を出したいから頑張るの方が、人間の性質に沿っています。

その性質を活かし成果を出したいWANTの気持ちを拡げてやるのが、育成。ところが、あなたは「見逃すことはできない」といった締め上げの方向で責任感をもたせようとしている。それは、自然の摂理に逆らっています。

いちいち自然の摂理に逆らうことなんて、効率悪いと思いませんか?でもそれを選択してしまっている。

そこには理由があります。あなた自身、こういう方法で鍛え上げられてきたからですよね。母に、父に、先生に、先輩に、「こうあらねばならない」とキツく締め上げられてここまで来たんでしょう。これでもか!というくらいに規範をたたき込まれた。

結果あなたの心に根付いた価値感は「○○しなくちゃいけない」。
○○しない選択肢はありません。○○しなければ、地獄へ落ちるくらいに思っています。だから口うるさくなってしまった。

つまり、キツい態度は、規範的意識によるものだったのです。

「優しい」人と言われるためには

しかし、周りはそうは理解しません。単にうぜーなーと思っている。もはや規範を重んじる考えは通じないのでしょうか?

そこで過去を思い返してみると、「こうあらねばならない」という育成を受けたとき、全部とは言いませんが、何回かに一度は「はっ?何言ってんの?」と反発の気持ちが芽生えたことはあるのではないでしょうか。
表に出さないけど、確実に、憤っている自分がいた。自分もうぜーなーと思っていたんです。

結局時代が変わっても、「こうあらねばならない」という育成がなされるとき、憤りの感情は生まれる。だったらいっそ、「こうあらねばならない」そのものを廃したらどうなんでしょう?

時代は変わった、鍛え方も変わった。だから自然の摂理に反した育成は辞めてしまおう。相手の中に自然にある、WANTをつっついて、やる気を引きだそう。

そうすれば、自分の中のキツい態度は也を潜めます。自分も相手の険しい顔が柔和な顔に変わります。それを見た周りは、必然的にあなたの評価を「キツい」から「優しい」に変えていくのではないでしょうか。

他人より自分を大切に

「あなたなら、何でもいいよ」と言われて育つのと、「こういうものを習得しないと、うちの子として認めないから」と言われて育つの。どっちが先に成長しそうか、というと、後者です。

○○しないと、と規制を敷くことで、早いうちから多くを吸収し、能力を鍛えることが出来る。

けどそれは詰め込み教育の時期しか役に立ちません。詰め込み教育が終わったあとの、自由発想がモノをいう時期にさしかかると、規制の外で考えてこなかったツケが回ってきます。

今、あなたがキツい態度が出てしまうのは、やらなければという規範意識を持ちつつも自由な発想ができないことに苦しみ、殺気立ってしまっているからです。素直に「出来ません」と白旗揚げればいいのに、子供の時にかけられた「うちの子として認めないから」という呪いが、見捨てられ不安につながって、「出来ない」と言えない。

こういった場合、頭にすり込まれた「こういうものを習得しないと、うちの子として認めないから」を解かない限り、キツいという評価を変えることはできません。

すり込みを解くのは自分で出来る場合もありますが、多くは、第三者の介入によります。運命の人との出会いかもしれないし、運命の本との遭遇かもしれない、ヨガや瞑想といった行為によるものかもしれない。それによって、「あなたなら、何でもいいよ」という感覚にたどり着くことで、自分を縛っていた紐が、スルスルっと解けます。

先ほど私は「相手の中に自然にある、WANTをつっついて、やる気を引きだそう」と言いました。けれどやろうとすると、どうしても”私はそんな優しい育成されてこなかった”という嫉妬が邪魔します。この嫉妬を起こさせないためには、まず自分のケア。

他人ばかり優先して自分を後回しにしちゃいけませんよ。たまには自分を一番にしましょう。
あなたは大切にされるべき、尊い人間です。その尊さをたーくさんあなたに向けてあげましょうね。