アンビリーバボーでアシュリーの癌が突如消えたワケを考えてみる

昨日たまたま見ていたフジテレビの「奇跡体験!アンビリーバボー」で、若いお母さんが原発巣不明の癌におかされ、全身に転移しステージ4で余命半年となったところから、たった数ヶ月で癌が消えたというミラクルを紹介していました。

癌が消える…。

まさに魔法のようなできごとです。けれど実際に起きたのですから、何らかの原因があるはず。公開されている情報を頼りに考えてみました。

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癌が消えたワケ

番組の内容紹介につぎのようなことが書いてあります。

日に日に体調は悪化していくばかりであった。 すると…自分の余命がわずかだと悟ったアシュリーは、デイビッドに写真を撮影してほしいと頼んだ。

今回、デイビッドさんが病室で撮影した写真を見せてくれた。 そこには…笑顔で写るアシュリーの姿があった。 写真を撮ってほしいと頼んだのは、決して自分のためではなかった。 それは、我が子の将来のため。 ハーレイが物心ついた時、この写真を見て、どれほど母親に愛されていたのかを知る事ができるように…そんな強い想いを込めた、覚悟の笑顔だった。

アシュリーは覚悟を決めたときから、生きられない自分への思いを捨てて、生まれたばかりの息子へ意識を向けることにしました。この意識の切り替えが、体内の遺伝の発現のありかたを変えたのではないか、と思うのです。

人体には、癌にならないための機能が備わっています。自分ばかりを気にしていると、その機能の働きがあまりよくなく、誰かへと意識を切り替えらると、働きが十分になるのではないでしょうか。

たとえば身近なところで、我々が感動的なシーンを見るとき、自分自身への意識は消え、主人公が幸せになって欲しいと心から願う自分へと切り替わっています。そのときの身体の状態は、普段とちがって、ふわふわするというかリラックスするというかほのぼのするというか、なんとも言えないオーラに包まれていると思いませんか。

意識の切り替えが、身体感覚となって現れるということは、それを感じとる皮膚、細胞に確実になにかが起こっているということです。ならば、細胞の核にも、核を写し取って出来たタンパク質にも変化があるに違いありません。

大病克服のエピソード

癌ではありませんが、大病克服のエピソードをもう一つ引用します。

私が尊敬する田坂広志先生が書かれた本から。
すべては導かれている: 逆境を越え、人生を拓く 五つの覚悟

先生32才の夏。医師から致命的な病を告げられます。それほど長くは生きられない、先端医療でも助けられない、と。

そんな折り両親からある禅寺へ行くことを勧められたそうです。

その寺で禅師にかけられた言葉が先生を救います。
「一つだけ言っておく。人間、死ぬまで、命はあるんだよ!」

最初先生は、「何と当たり前のことを!」と思いました。けれど夜の廊下を歩いていて、ようやくその意味が解ります。

そして、解った瞬間、病を超えたのです。病に心が縛られた状態を超えることができたのです。

正確には病の克服に十年かかりました。けれども68歳になった今でも精力的にご活躍なさっています。

詳細は本を読んでいただくとして、大切なのは、その意味が解った瞬間、意識が切り替わったことです。今回は、過去や未来から、今に。そしてこれは私の勝手な解釈ですが、今に意識が向くと、生きてるこの瞬間にものすごい奇跡と感謝の気持ちが湧いてくるのだと思います。

それを先生は

心の奥深くから生命力が湧き上がってきたのです。

とおっしゃっています。

「超自我」が病気を救うかも

私は理系人間ですから、スピリチュアルとか運命は信奉していません。けれども科学がすべてを解き明かしているとも思いません。

アシュリーや田坂先生の件は、まだ解明されていない領域の何かがオンして、遺伝子が自己修復へと役割をスイッチしたのでしょう。

そこには、効率化とか収益性といった垢を超えた、人間だけが持つ人間に用意された最高峰の知性といったものが深く絡む気がしてなりません。

もしかしたら、もしかしたら、ですけど、自分という存在を超えた超自我という観念が、病気を救うのに大いに役立つのかもしれませんね。

超自我の理解はこの本の245ページでどうぞ→
「普通がいい」という病~「自分を取りもどす」10講 (講談社現代新書)