不倫するのも、激高するのも、つきつめれば同じ問題

世の中には、芯のしっかりした人と、流されやすい人がいます。芯のしっかりした人は、周りからの評判もよく、人生を着実に積み上げていきます。流されやすい人は、周りからの信頼を得られず、晩年苦しい立場に置かれます。

どうせなら、芯のしっかりとした人になりたいですよね。

そのために、反面教師である流されやすい人をもっとよく知ってみませんか?

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流されやすいとは?

流されやすい人は、何に流されやすいか? ー感情ーです。

湧き起こる感情に耐えきれず、感情のままに動いてしまう。その最たるものが、不倫や激高です。

不倫は「好き」という感情に流されて起こります。「好き」を踏み込んで表現すると、突如現れた神に抗えない気持ちです。「寂しい」「未来が不安だ」「誰にも必要とされていない」といった悩みをエレガントに包み込んでくれる存在が現れたとしたら…。

どんなに自分に言い聞かせても、飛び込んで行かざるを得なくなります。

激高は「怒り」という感情に流されて起こります。「怒り」をさらに踏み込んで表現すると、耐えきれないほどの心の痛みに抗おうとする気持ちです。「尊厳を握りつぶされた」という憤りに支配されると、自分で自分にコントロールが効かなくなります。

そんなの誰だってそうなるじゃん、と思いませんか?でも、そうならない人もいるんです。なぜでしょう。

自覚していない行動

うまれてすぐの赤ちゃん期、何もできない子どもは、さまざまな快・不快を受け入れざるを得ません。唯一できるのは、泣くこと。泣き声を上げて、「なんとかしてー」と訴えます。このとき、世話だけされると、不快は取り除かれますが、不快に思ったことはなかったことにされます。人生最初の感情の無視です。

無視が続くと、思ったことを取り合って欲しくて、赤ちゃんはやたら気を引こうとします。こんなにも早い段階から感情を無視しないで欲しいという欲求は存在するのですね。ただ親は思ったことを取り合う大切さに気づいていないので、赤ちゃんの欲求はいつまでたっても満たされません。

その結果、人生の大半は、それ、を求めることに徹します。そしてことあるごとに、感情を出して、「思ったことを取り合ってくれる」親代わりの誰かを求め続けるのです。

一連のこの行動は、ほとんどの人が自覚しておらず、感情の不安定さや人間づきあいの難しさに悩むことはあっても、「思ったことを取り合ってくれる」経験の充足にメスを入れることはありません。

ただただ感情をばらまき、こと晩年においては、厳しい立場に追いやられていきます。

もうそろそろ問題に取り組んでみませんか?

つまり、芯のしっかりした人と流されやすい人の差は、「思ったことを取り合ってくれる」人の存在にかかっています。ただ、薄々お感じのように「思ったことを取り合ってくれる」人は、そうそう見つかりません。ですから、そういう人格を自分の中に生み出すのです。

感情が湧き出たら、それを受け取る人格を備える。一つずつ、丁寧に感情を認識し、ケアし、成仏させてやる。すると、古い記憶も新しい出来事も、しまうべきところにしまわれて、気持ちが安定します。

感情は抑えるものでも、否定するものでもありません。確実にありますし、あっていい。取り扱いスキルさえ身につけていれば。

クライアントさんの話を聞いていて、感情に対する不器用さはこれほど深刻なのかと思い知らされます。こんな無理やりな方法で自分を押し殺して辛くないだろうか?心がヘトヘトにならないだろうか?
無理して頑張って自分に言い聞かせて、大人然としていても、それはあなた自身が自らの感情を無視しているに他なりません。そもそもあんなにも「思ったことを取り合ってくれる」機会を熱望していたのですよね。

だったら、その願いを叶えてあげましょう。

お金を儲けることも、社会的地位を獲得することも大事です。でもその前に「心」を持った人間になることの方がもっと大事。自分の心をもっと大切にしましょうね。